先日、ウオッカの息子で種牡馬になったタニノフランケルと、ダイワスカーレットの孫娘スカーレットテイルとの配合が実現したそうで、ロマン配合と話題になっていた。
ウマ娘ファンの間では、血統表にウマ娘になった馬の名前がある馬の応援馬券を買うというのが流行っていて、その観点からも人気間違いなし。
ウマ娘血統馬も、マルゼンスキーやスペシャルウィークあたりを祖先に持つ馬だったら数え切れないくらいいるんだけど、牝馬の子孫や、種牡馬として当たらなかった牡馬の子孫は限られる。
ウマ娘になるようなのは強い上に、アイドルホース的な馬が多いのだけど、いくら競走で成功しても繁殖でうまくいかない場合もある。
私なんかはウマ娘だとマチカネフクキタル担当なのだけど、フクが血統表にある馬というのはちょっと見覚えがない。
そういうウマ娘のファンのために、ほそぼそとしか残っていない血統を探してみよう。
牡馬で産駒数が少ない馬
そもそも繁殖に上がれなかったライスシャワーとサイレンススズカ、ハルウララ、牝馬でも繁殖不能だったファインモーションに関しては仕方ない。
種牡馬入りはしたものの、非常に少数の産駒しか送り出せなかった例は多数ある。少ない順にチェック。
エアシャカール
準三冠馬ながら早逝してしまい、産駒は4頭だけ。
後継種牡馬はなく、牝馬の子からも子孫は広がらず、もう途絶えてしまったらしい。一頭だけ、Wonder Punchという牝馬の孫が韓国に輸出されていて、もし繁殖に上がっていればこれが唯一か。
ツインターボ
産駒が5頭、繁殖に上がった子はなし。
父もマイナー種牡馬で、馬産界で人気を博すには苦しいか。
ナイスネイチャ
産駒17頭。産駒のコギャルネイチャは一部でわずかに有名。
ナイスラックという娘が唯一繁殖に上がったものの、ケイウンヘイローという牡馬の子を一頭出しただけ。このケイウンヘイローが荒尾競馬で110戦34勝、九州王冠と大阿蘇大賞典を勝った。種牡馬入りはできなかった。
この少ない産駒数にしては健闘したと思う。
シンコウウインディ
産駒20頭。繁殖に上がった子はなし。
父はデュラブという、アイルランドで種牡馬やってたけど芽が出ず、来日したらダート種牡馬として大活躍、という、自らが活きる場に巡り会えた馬だった。
その後継種牡馬というポジションがあったんだけど、馬主さんの会社の事情に巻き込まれる形で種牡馬としてやっていけなくなっちゃった。マイナー血統とはいえ、安くつけられるダート種牡馬のポジションに収まれればそこそこ人気になれそうにも思えたけどなあ。
マチカネフクキタル
産駒27頭。血統現存……というのも今適当に作った語なんだけど、現役競走馬や今後生まれてくる競走馬の血統表に名前が現れる可能性が残っている馬、つまり血を継ぐ現役の種牡馬や繁殖牝馬、競走馬がいる、くらいの意味で。
ホイレークという娘が唯一繁殖に上がっていて、その娘のモズキンボシが繁殖にあがったそう。マチカネフクキタルの血を繋ぐ唯一のライン。
なおモズキンボシはJBISではまだ繁殖馬と設定されてないけれど、まだ情報が上がってないのかな。今回の記事では、肌馬になったばかりの馬の取りこぼしが他にもあるかも。
大道牧場のウェブサイトで確かに繁殖馬にいるんだけど、空胎が続いちゃってるのかなあ。
ビコーペガサス
産駒34頭。繁殖に上がった子はなし。
一斉を風靡したDanzigの子で、ヨーロッパでもアメリカでもサイアーラインが広がったんだけれど、意外に日本ではさほど当たらなかったな。
私の若い頃は、Danzigはもっぱらダンチヒ(カッコつけるひとはダンツィヒ)と書かれてたと思うのだけど、いつの間にかダンジグと書かれることが増えた気がする。
バンブーメモリー
産駒38頭。一応血統現存。
繁殖に上がった牝馬が2頭出たが、オナジミバンブーは不受胎が続いたまま繁殖を引退したみたい。エジプシャンは産駒を送り出しているけど繁殖に上がっている子はない。
現在、エジプシャンの子ラインサラマンダーという現役馬がいる。とはいえ2020年11月の出走が最後で、牡馬だからここから繁殖に上がれる可能性もまずなさそう。
85年生まれにしても珍しいくらいの非主流血統で、なかなか人気は集まらなかった。ただ、帰れる生まれ故郷があったから、バンブー牧場でゆったり余生を送れたようだ。
マチカネタンホイザ
産駒45頭。
ヤマノコダマという娘が繁殖に上がったが、産駒は出なかった。
ナイスネイチャやツインターボに比べると、父がノーザンテーストなのもあって多少人気が高かったか。マチカネファミリーでの種付けもあったし。
メジロパーマー
産駒60頭。
メジロオーキッドという娘が繁殖に上がった。これレールデュタンの娘、つまりメジロブライトの妹なんだけど、パーマーを付けるというのはメジロならではの配合。
しかしオーキッドの子は2頭だけで、繁殖に上がることもなかった。
90年代日本の種牡馬として、父メジロイーグル・母の父ゲイメセンは厳しかったか。
セイウンスカイ
産駒72頭。血統現存。
ニシノフラワーとの間にニシノミライという娘ができて繁殖に上がり、さらにその娘のニシノヒナギクとニシノミチシルベ(アルテミスS 3着)が繁殖に上がっていて、現在も産駒を出しているし現役馬も複数いる。これはもう西山茂行氏の意思なんだろうな。
他にナカミジュリアン(クイーンC)との間にバトルバーズアイという娘がいて繁殖入り。その子に現役馬がいる。末娘のダーラナホースはまだ3歳で、繁殖に上がって血を継ぐ可能性もまだあるか。
メジロブライト
産駒86頭。一応血統現存。
繁殖に上がった娘が3頭いるものの、2頭は後継を残せず繁殖引退。
コスモスプラッシュが産駒を7頭出していて牝馬の子も2頭いるのだけど、まだ引退していない。コスモエアターンは地方12勝だけどまだ引退できないが、どうするかなあ。繁殖の行き先あるのかな。
かつて日本を席巻したノーザンテーストの子孫も、メジロブライトとクリスザブレイヴが最後の期待で、そして父系存続は叶わなかった。日本では。
ヒシアケボノ
ここから産駒100頭を超えて、138頭。血統現存。
繁殖に上がった娘は4頭で、そのうちヒシアスカが、フェアリーSとアネモネSを勝つクラウンロゼを産んだ。まだ繁殖馬としては若いので、今後も産駒を出してくる。
フクキタルと同じく一本しかないラインだけれど、重賞馬を送り出してる力があるのは心強い。体格が極端な種牡馬って避けられがちになるけど、力がないわけじゃなかったか。
ナリタブライアン
産駒147頭。血統現存。
若くして死んだから産駒が少ないし、活躍馬は出なかったんだけど、繁殖に上がった馬が58頭もいて、割合としては異常に多い。あのナリタブライアンの血だから、というのもあるだろうし、種付け料めちゃくちゃ高くてとっておきの肌と付けたから諦めがつかなかったとかもあるかな……。
現役でブライアンの血を引く繁殖牝馬も10頭ちょっとは居る。
ウマ娘っぽい血統のだと、メジロライアン産駒のカレンナサクラ、フジキセキが入るビバジャンティ、マンハッタンカフェ産駒のフーガフューグ、ブライアンとスカーレットブーケの子から生まれたローズデュルワとボロブドゥールあたりかな。
ナリタタイシン
産駒160頭。
繁殖に上がった娘が6頭いるものの、孫世代で繁殖に上がった馬はなし。
御三家の少しだけ前に現れ、そして早くに亡くなった種牡馬リヴリアの後継だったんだけど、これといった産駒は出せなかった。
メジロアルダン
産駒170頭。
繁殖に上がった娘は10頭、孫世代は繁殖に上がれず。
ただ、中国に輸出されている。そして生まれた「無敵(Wu Di)」という子が競走でも強く、種牡馬入りして2015年の中国リーディングサイアーになったとのこと。
あちらではノーザンテーストの父系がメジロアルダン経由で残ったことになり、なんとも意外な展開。
スーパークリーク
産駒204頭。血統現存。
繁殖に上がった娘は7頭。オギブルービーナスが阪急杯を勝ったブルーショットガンを出し、その全妹のアフィニティが繁殖入り。まだ産駒を出している。
ビワハヤヒデ
産駒218頭。血統現存。
あまり馬主さんが繁殖に積極的じゃなかったらしく、産駒は少ない。その割に繁殖に上がった牝馬が24頭と多めで、牝系をつないでいるラインは3本ほどあった。
孫世代はもう引退が近い年齢だけど、カスミダンサーは2021年生まれの子がいる。
曾孫世代ではウィズアットレース・ネモフィラハピネスが繁殖に上がって子を出している。
ヤエノムテキ
産駒221頭。
繁殖に上がった牝馬は13頭。しかし孫世代に繁殖に上がった馬はなかった。
ヤエノムテキくらいの世代って、サンデー旋風に巻き込まれてしまうからかなり苦しい。ヤエノムテキも良血馬ではないしなあ。
父はヤマニンスキーという、本人は重賞も勝てなかったけど、マルゼンスキーの大成功で注目されたNijinskyの子だということで種牡馬入り。マルゼンの代用かと思わせて、皐月賞馬ヤエノムテキとオークス馬ライトカラー、その他活躍馬を多数出しちゃった馬だった。
ナリタトップロード
産駒226頭。血統現存。
繁殖に上がった娘は11頭で、フローラSを勝ってオークス2着エリザベス女王杯3着のベッラレイアがまだ繁殖現役。その子たちも、ベッラレジーナ、ベッライリス、ウチノオジョウサマ、カラレイアと続々繁殖入り。今後に期待。
他にミステリューズ(祖母の兄にカツラギエース)の産駒もスカイリモーネ、ミステリーベルン(地方重賞勝ち)が繁殖入りしている。
さらにメジロフォーナの娘ツボミも繁殖入り。
他に高齢だけどエリモハルカ、セイシンアスリート、ニースセブンティンもまだもう少し子が出るかも。
3世代しかいないながら、なかなか活力がある。病気がよくなってもっと長く生きられていればなあ。
シリウスシンボリ
産駒248頭。
繁殖に上がった牝馬は18頭いるも、孫世代まで。
父はモガミ。活躍馬を多数出しているし、母の父としてもかなり優秀だったのに、どうも種牡馬の父としてはパっとしなかったなあ。
ミホノブルボン
ここで初めて後継種牡馬がいる馬の登場。産駒265頭。血統現存。
ただ、現存血統は牝馬経由で、後継種牡馬からではない。
牡馬の産駒シュイベモアが、まあ正直ブルボンの父系を繋ぐこと自体が目的かなあと思うんだけど、種牡馬入りして産駒を2頭出している。ヒバリチャンは118戦5勝、ソフトボーイは10戦1勝。どちらも繁殖入りはせず。
繁殖に上がった娘は22頭いるも、今もラインを繋ぐのはニットウコメットのファミリーだけ。
コメットの娘ニットウサランが産駒を6頭送り出した。牝馬が4頭まだ現役で、もしかしたら繁殖に上がるかも。最後に付けた種牡馬がグロリアスノアで面白いんだけど、あいにく不受胎だったようだ。
それからニットウリエも繁殖に上がっていて、今年無事生まれればアメリカンペイトリオットの初子が出る。
イナリワン
産駒266頭。血統現存。
繁殖に上がった娘は14頭。
孫娘のダーリングベリーから、曾孫世代にシゲルオレンジとハクシュウルビーが現役の繁殖牝馬をやっている。ハクシュウルビーは子出しがいまいちっぽいけど、スマートファルコンとの子が3頭勝ち上がっている。
他の孫世代にアスタルテというのが10勝して繁殖入り、産駒に現役馬がいる他、娘のエビステーメも繁殖に上がってラインを繋いでいる。
それからワンダーアロマという娘は、母がラブリースター。つまりワンダーパヒュームの妹。
アロマの娘からはワンダーフウラン、ワンダービーナス、ワンダードレッシーと3頭(いずれも中央で勝鞍あり)が繁殖入りして現役。
フウランの娘ワンダーポピュレル(園田で5勝)、ビーナスの娘ワンダーアマービレ(中央3勝クラス勝ち)も繁殖に。
ラブリースターのファミリーは、大種牡馬でなくてもなかなか走る子が出たりするので、イナリワンの血を長く残してくれるかも。
メイショウドトウ
産駒270頭。血統現存。
松本好雄氏が馬を大事にする人なので、ドトウの子ではメイショウアオバとメイショウシオギリ、メイショウラバンドが現役の繁殖馬。シオギリの子メイショウサリーも現役。
メイショウ一族以外だと、珍名馬バカニシナイデヨが母の父ドトウの現役繁殖馬。子のアマクミナイデヨが2歳で地方3勝。もしかすると地方重賞くらいあるかもしれないし、繁殖入りもあるかも。
ダイタクヘリオス
産駒289頭。血統現存。
後継種牡馬ダイタクヤマトがいる。ファンによる血統保存目的じゃなくて、ちゃんとGI勝利・JRA賞最優秀短距離馬の競走成績をあげての種牡馬入り。
ヤマトの子は33頭、あいにく繁殖に上がった馬はいない。
ヘリオスの娘で繁殖に上がったのは18頭。
ビーフレグラントが、門別の北海優駿と大井マイルGPを勝ったピエールタイガーを輩出。それで姉妹のテールバインダーとハンドスターが繁殖に上がって現役で子を出している。
それからデュークソブリンという娘からも、オービーレディーという孫娘が繁殖入りして現役。
どうもダイイチルビーとの比較で雑草血統みたいにいわれてたけど、父ビゼンニシキはシンボリルドルフという巨大過ぎるライバルに競走でも繁殖でも見劣らない結果を出してるし、母の父は一斉を風靡したネヴァービート、母系をたどれば二冠馬カブラヤオーと、超はつかなくとも良血の類と思うけどな。
テイエムオペラオー
産駒339頭。東京/京都ハイジャンプのテイエムトッパズレくらいしか活躍馬が出なかったけれど、事実上テイエム軍団のプライベート種牡馬になってるだけで、産駒の数はそれなりにいるし繁殖に上がった娘も33頭いる。
血統現存というか、2021年デビュー組に最後の産駒がいたくらいの年齢で、繁殖馬には現役が多数いるので今回は省略。
母の父としての活躍も今のところなくて、時間が経つと大きく絞られてきそうだけれど、マックイーンの娘とステイゴールドとのニックスが発見されたみたいに、相性がいい相手が見つかればあるいは……。
オグリキャップ
産駒342頭。さすがに血統現存。
ちょうどナリタブライアンから競馬に入った世代は、オグリの初年度産駒のデビューを見てたなあ。
まあサンデーサイレンス産駒と同時デビューなんて辛い年で成功したとは言えないけれど、オグリワンあたりはよく頑張ったと思う。
ファンの方による父系保存かなあと思うけれど、ノーザンキャップが後継種牡馬になり、さらにその産駒クレイドルサイアーが種牡馬になっている。
クレイドルサイアーの2020年生まれ産駒が2頭、コスモフリップの子は母方の父が豪華、逆にバロンドールパルの子は母方にミュゲロワイヤルにアスワン、フェリオールにグレーロードと激渋。
繁殖に上がった娘は38頭。少なくはないけど孫世代で激減してしまう。
オグリが種牡馬引退間際に生まれた最後の娘・ミンナノアイドルが現役で繁殖をやっている。これも血を残したい意思を感じるなあ。
他にキョウワスピカという娘から、アザヤカサクラとシスネという孫がそれぞれ繁殖に上がって子を出している。
アイネスフウジン
産駒374頭とオグリキャップより多かった。血統現存。
繁殖に上がった娘は34頭。
函館スプリントステークス3着、短距離オープン戦3勝のイサミサクラから、孫が3頭繁殖入り。イサミサクラサクラはもう年齢的に引退かと思うけど、ボストンサクラとボストンビリーブはまだ子を出せそう。
それから東京大賞典と帝王賞を勝った南関東の女傑ファストフレンドももちろん繁殖に上がっている。ここからはファミリーが広がっているので、JBISやnetkeibaなど参照のこと。
他にフレンドパークの娘ミココロのさらに娘のカゼニモマケズが繁殖をやっている。
ヤマノロイヤルの娘カントリーウーマンももう高齢だけど、まだデビュー前の子がいる。
苦しいかと思ったけど、ファストフレンドほどの強豪牝馬を出せると強いな。
サクラチヨノオー
産駒445頭。血統現存。
古いから難しいかと思いきや、サクラ一族の結束が強くてしっかり残っていた。
非サクラの系統は一本だけで、トーヨーサンダーからトーヨーフレンチときてヒマラヤタカコが繁殖現役。
チヨノオーとサクラサエズリ(京成杯勝ち、朝日杯2着)の子サクラジュリエットから、子のサクラデイジーが繁殖に上がっている。どうも受胎率が悪い感じだけど、年齢的にはまだ現役なのかな。
それからエリザベス女王杯を勝ったサクラキャンドルとの子サクラフィーストが繁殖入り。その子サクラシエラが現役で繁殖。
明らかにサクラの良い肌馬と当ててるから、血を残す意味でも一花咲かせてほしいところ。
ウイニングチケット
だいぶ産駒も増えて504頭。もちろん血統現存。
トニービンの初年度産駒で、競走実績が高くて引退が早めだったから当初は人気を集めたんだけど、さほど大当たりはせず。それでもフェアリーステークスを勝ったベルグチケットや、忘れな草賞を勝ってオークス3着のユウキャラットなどを出した。
さほど長くは種牡馬を続けられなかったけど、あまり産駒が活躍して毎年毎年150頭以上付け続けたような種牡馬は早くに死んでしまうケースが多いようなので、未だ牧場で遊んでるチケゾーの様子が伝わるのもそのおかげかもしれない。
後継種牡馬は出ておらず、繁殖に上がった娘は26頭。
競走実績のあるベルグチケットやユウキャラットはもちろん繁殖に上がったけど、その子たちにはまだ繁殖に上がった子はいない。まだ競走馬で現役の牝馬もいるんだけど、うーん……。
どちらも20歳過ぎてもまだ子を産んでるくらいで、その点ではチケゾーの頑健さが継がれてるのかも。
繁殖で活躍しているのはオイスターチケットのファミリーで、重賞を争えるような活躍馬が多数出ていて、ウィキペのチケゾーのページで特筆されている。
他の現役繁殖馬は、ヴィジョンサクラ→ドンプリムローズ(佐賀競馬の強豪だった)、ウィンメッセージ(門別の中央交流GIIIを3着2回)→スマイルメッセージ、トロピカルレディー→スマートソフィア、パワフルリーフ→ダンシングイレーネあたりがつながっている。
レイオブライトからは娘が繁殖に3頭も上がって、フェイズシフト、リュンヌ(中央5勝でオープン入り)、ロマンチックドラマがいる。フェイズシフトはもう引退かもだけど、あとの2頭は現役。
他のウマ娘モデル牡馬は、さすがに産駒が500頭を超えてきてるから血は残ってるかと思う。
牝馬のファミリー
牝馬は繁殖に上がりやすいし、ウマ娘になるほどの強豪牝馬、アイドルホースとなると、娘の大多数が未勝利でも未出走でも繁殖に上がるような扱いになりがち。
馬産って牝系を繋いでいくものだから、未勝利の繁殖牝馬から名馬が生まれることもよくあるし、そういう馬がちょっと遡るとかつての強豪の親族だったりするのはザラ。
よって、ウマ娘になった牝馬で、今後血統表に現れることがなくなっている馬は少なかった。
例えば、繁殖成績が厳しく終わってしまったヒシアマゾンでも、複数のラインで孫・ひ孫の代へと血がつながっている。
ほぼ活躍馬も出ていないファミリーだけど、ひ孫の代で出たショウナンマッハが先日のマーガレットSでジャングロの2着に入っている。これは短距離重賞のひとつくらい手が届くかも。春にクリスタルカップを勝つ血を背負ってるぞ……え、もうない?
残念ながら、もう子孫が見られそうにない、血統表で名前を見ることもなくなりそうなのがユキノビジンだった。
子は12頭いたものの成績は奮わず。しかも牡馬が多めで、娘は3頭だけ。
ユキノチャーム、ハルジオン、コアンドル、いずれも繁殖に上がったものの、ユキノチャームは14年の空胎、ハルジオンは18年の空胎、コアンドルは15年の血統登録だけの子を最後に産駒がなくなっている。
ハルジオンの子ゴムマリが中央で現役なのが、最後のユキノビジンの血を持つ競走馬。ただ、牝馬だから繁殖に上がれる可能性はあり、血がつながるかどうか。
それから、もう全く血が途絶えているのはイクノディクタス。
娘が3頭繁殖に上がって、孫の代には誰も上がれなかった。
ヤワタベルグという息子が韓国で競走馬になってるんだけど、さすがに種牡馬入りするほどの戦績でも血統でもないかな。
シーキングザパールは若くして亡くなっていて、3頭しか子がない。しかも繋養先はアメリカで、日本には輸入馬としてしか入ってこれない。
長男シーキングザダイヤはマル外として日本で走って、ジャパンカップダートとフェブラリーステークスを2年連続2着、JBCクラシック・東京大賞典・マイルチャンピオンシップ南部杯と川崎記念を2年連続で2着、合計9回のGI 2着を記録した。
日本では種牡馬として1年だけ供用され、産駒88頭。繁殖に上がった牝馬は10頭いて、2009年生まれの娘たちだからまだ大体現役。JBIS参照のこと。
海外ではチリではGI馬出してる他、インドで大活躍した馬も出した。多分チリ・インドには血を引く馬が多数出てると思う。
長女Diveの子孫は、日本には来てないようだ。
次女Seeknfindの子孫は、長女アポロノカンザシが日本に輸入されて繁殖馬をやっている。