主に会社で遭遇したPC関係のトラブルに文句をいう。
黙って壊して直す
おそらく3月8日に配信されたWindows UpdateでWindows Defenderが更新されて、急にパスワード付きZipファイルをブラウザからダウンロードすると、トロイの木馬が入ってるといって片っ端から削除するようになった。
うちの勤め先はメーラーをブラウザ経由で使うようになってるもんで、PPAPやってくる取引先のメールがことごとくアウト。
そして全社的に飛んでくる「なんで?」コール。
よく聞くと、パスワードつきZipだけ駄目で、暗号なしとか、中身のファイルだけなら問題ない。なんでだよ。パスワード付きZipでどうやってチェックしてんだ。
なんか小細工を試みて、.zipを.ziに変えて送ってくる会社とかもあるのだが、まあお構いなくNG。パスワードなしで送ってくれといっても、PPAPやるルールだからって聞いてくれない。
こっち側では、ダウンロードしたら即削除されるだけだから、手の加えようがない。
検出するトロイを一時的に私だけ許可して転送してもらったらいいか、と思ったら、毎回微妙に違う種類で検出しやがんの。
私も情シス責任者ではないから、PCは管理者権限で使ってない。いちいち責任者にお伺いを立ててパスワードいれてもらわねばならん。めんどいにも程がある。
これ見ると、2024 年 2 月 (エンジン: 1.1.24020.9 |プラットフォーム: 4.18.24020.xx)に新機能として「zip ファイルの圧縮または圧縮解除中の仮想化のサポートが強化されました」と書いてある。それを3月6日配信と。
ミスったんやろ。正直に言え。
で、3月13日あたりに配信された更新で修正されたようで、一応治ったと思ってよかろうか。
と思ったらやっぱり、一部まだ駄目なのが残っている。15日にまたヘルプ要請がきた。
というかこんな広範に影響出るもん、ちゃんとやらかしたと発表して、ちゃんと直しましたと発表してくれんか。Microsoftがほんとに何も言わん。
OneDriveもトラブってて
これは私の職場のPCだけのことかもしれんのだが、OneDriveに同期させてるフォルダにあるマクロ入りExcelファイルが、なんか保存に失敗してマクロを全く読めない状態に壊されることがしばしば起こるようになった。
マクロ自体を触ることすらなく、設定を書いてるシートの値を書き換えて上書き保存して、次使おうと開いたらマクロ実行した途端にExcelごと落ちる。VBEを開くこともできない、なんて有り様。
ファイル履歴を取るためにOneDriveに同期させてるのに、それで壊されちゃ仕方ない。
見たところ.xlsm以外は壊さないようだったし、なんでこんなことになってたんだろう。
まあ目的が履歴作成だから、バックアップ用NASにWindowsでファイル履歴取るようにしてOneDriveを排除した。どこの世界にファイル壊すクラウドがあるんだ。
Fujifilmの開発力
富士フイルムって、1956年に国産で初めてのコンピューターFUJICを自社開発しちゃったというとてつもない会社であるが。
Fujifilmの複合機が、なんというか結構ひどいソフトウェアしてるなあと感じるのはまあ、もともと古くから他社のXeroxが作ったのを引きずってるからやりにくい、といった事情はあると思う。なんでこんなんなんだよ、と思いながらもなんとかなってるし。
最近機種入れ替えて、Androidタブレットみたいな操作パネルの機種になったと思ったら、明らかにそのタブレットみたいなとこの動作が鈍重で、前のヤツのほうが快適だったなと思ってるけど。
古い仕様になんとか新しいガワをかぶせる、というのを繰り返して、遅くて複雑なものになっちゃってる感じがひしひしと伝わってくるけど、そろそろ根本的に刷新しないとやばくないかなあ……。
まあ複合機はまだマシだからさておき。
あまり先進デジタル企業とはいえないというか程遠い系の会社で、なんとか頑張ってペーパーレス化をやろうとして使われるDocuWorks。
これがなー……なんとも……。
いや、「ペーパーレスにはしたいけど、紙を使ってた仕事の仕方を極力変えたくない」みたいな、根本的に非合理的な考えに合わせたようなコンセプトのソフトウェアだ、っていう、コンピューター慣れした人には無駄なものに見えるのはまあ置いといて。
そうはいってもこうでないと困る会社って実際山程あるだろうから。
なんとも……というのは、なんか細かいところが色々あかんの。
例えば、インストール時にドキュメントフォルダに設定フォルダを作る。
で、それを環境変数使って %userprofile%\Documents とか指定しないで物理パスで指定している。
もちろん、なんの気なしにドキュメントフォルダを全削除とか全移動して片付けた、でも起動しなくなるの。それで何度かヘルプ要請を受けてるけど、そんなフォルダをドキュメントフォルダに作るべきじゃないだろ。ユーザーフォルダ配下に目につかないように作ればよくないか。
で、DocuWorksインストールした後からOneDriveを有効にしちゃうと、あれデフォルトでドキュメントフォルダを同期設定しようとするし、そう設定したらOneDrive同期用フォルダにドキュメントフォルダを移動してしまう。DocuWorksは設定フォルダパスを決め打ち。
そしてDocuWorksが起動しなくなった、と。アホな作りとアホな動作の合せ技で、指示されたデフォルト設定でアプリ壊される。
当然にNAS上の共有フォルダを利用するべきアプリなんだけれど、NAS上にあるファイルを移動しようとすると不規則にエラーが出る。共有違反っぽく、使用中だから削除できない、という。
だから、移動しようとしてる場合は移動先にコピーが作成され、でも移動元が消えない、という動作になってファイルがダブる。おかげで誰もが意図せず重複ファイルを作っちゃう。
共有違反が起きると、5分くらい待たないとずっと消せない。だから重複してるのに放置される。
だけど、DocuWorksじゃなくエクスプローラーで共有フォルダ開いて削除したら、普通に消える。消せない、と言い張るのはDocuWorksだけ。
アプリに機能ボタンつけて、押すだけで呼び出せる、という仕組みはあるんだけど、これもなんか細かくおかしい。
外部コマンド呼び出しボタンは、例えばCMDとかNotepadみたいなパス通ってるコマンドでも、いちいち実行ファイルのフルパス指定しなきゃNG。
%userprofile%とかの環境変数もNG。バッチファイルはフルパス指定してもだめ。
しかし、実行ファイルにオプションを渡す分には、フルパスの後にスペースあけてずらずら書いたらいい。NG出さない。
じゃあ、 [フルパス]PowerShell.exe "Start-Process %F -Verb Print" とかやるでしょ。だめなの。%Fは、DocuWorks上で選択中のファイルパスを渡すオプション。引用符つけて渡す、というオプションもあるけど変えてもだめ。
何かと思ったんだけど、どうやら"を\"とエスケープしなきゃだめだった。
\でエスケープになるっていうことは、この文字列を単にCMDに投げてるだけとかじゃないのかなあ。
じゃあ、バッチファイル跳ねたり環境変数跳ねたり、意味のわからない制限加えてるのなんでだ。バッチファイルもまあ、CMDを呼び出したうえでオプションで渡せば動きそうだけど。
でもまだかわいいもので
FujifilmのオンラインAI-OCRサービス ApeosPlus desola は、文字認識エンジンは非常によい。今のOCRこんなすごい精度なのか、と感心した。
のだけど、ページ中のどの部分を読み出すとかの設計があるのは当然なんだけれど、それが筆舌を尽くしがたいクソ。
1ページに30行あって、1行に10項目読み取る部分があるとする。
これに対して、効率的にやれる手段が、1行分10箇所読み取り枠を作ってグループ化して、29回コピペする、しかないの。
ページ内の文字のあるとこ認識して読み取り枠つけてくれるとか、そんなんあってもよさそうだけどない。
グループ化機能も最悪で、最初のグループの項目に「商品名」があるとする。
ペーストすると「商品名_1」、次は「商品名_2」になる。
なんで1からつけるんだよ、と思って、最初から「商品名_1」で作るでしょ。
そうすると「商品名_1_1」にしやがるの。初めて見たとき絶句したわ。
これだから、1行コピペして2行にした、2行をコピペして4行にした、とやっていくと、めちゃくちゃカオスになっていく。だから「1行を29回コピー」をせざるを得ない。
ひとたびグループ化するとほぼ編集不能になり、あとになって「やっぱりこの列も必要だった」とかいわれると、後から追加も無理に近い。一応解除してからまたグループ化できないわけじゃないんだけど、何十回もUI的に操作してられない。
しかもコピー時とペースト時の表示拡大倍率が違ったら、ペーストされる枠のサイズが狂う、という何考えてるかわからない仕様なのも付記しておくけれども。そう作るほうが難しくない……? 内部的に座標の処理どうしてたらそうなるんだ……?
で、クソそのものの機能で読み取り枠を作成すると、今度は出力するCSVファイルを、この行のこの列はこの項目、と設定していかなきゃいけない。
これも一切自動化とかない。枠の名前から自動判断するとかも、読み取り枠側に「この列に使う項目」と属性を付けておいたら一気に入る、とかそういうのもない。
10項目30行あったら300回手動設定。まじでそれだけ。
で、各項目にどの枠を使うかを選ぶのが、300件縦並びのドロップダウンリストから選ぶだけ。だから、枠の項目名をきっちりしてないと選べなくなる。
しかも、設定したいスプレッドシートの枠をクリック、出てきたウィンドウでOCR読み取りか固定文字列かとか選んでクリック、OCR読み取りならどの枠かを300件縦並びのドロップダウンリストから選んで、と、オンラインだからワンクリック1~2秒待たされながらやる。
賽の河原みたいな作業よ。
10項目30行のところに、あと1項目追加して、といわれると、読み取り枠の編集がクソすぎて、一旦1行残して削除してから29行コピペしなおすか、と思っちゃう。それしかやりようがない。
そしてそれをやったら、CSV項目設定全部やり直し。330回手動で。
これ、頼む方は「ちょっと直すだけ」としか思えない1項目追加が、こっちには半日かかるやり直し作業になっちゃうの。これ頼む人に怒れないからフジに怒るしかないよ。
想定されてる使い方が、例えばアンケート用紙みたいな、1ページに10項目もあればいいようなやつなのかなあ。枠の中に書かれた文章をそっくり読み出す、みたいな、長文にはけっこう強いところがある。OCRが優秀だから手書きでさえかなり精度良く読むし。
しかし、事務仕事で使いたい書類って、10数項目×数十行の帳票形式が多かろうし、うちでもほとんどそれだよ。これが壊滅的にだめ。
「機能がよくわからないから」といって、私みたいな人しか使わなくなるソフトウェアやサービスはよくあるけれど、ApeosPlus desolaの場合は違うな。
やってみたら、「いくらなんでもこれくらいのことはできるだろう」と思うことがことごとく何もできないか変な動作で、どうやらひとつひとつ不毛な手作業をするしかないとわかり、「それは自分が使い方がわかってないせいだろう」と判断して私みたいな人に頼むの。
そりゃコピペもまともに働かないもの、2020年代に見せられると思わんよ。
これあの、契約に向けて動き出して、試用期間1ヶ月くらいとって導入支援のサポートとか始まって、そこであまりにもクソなのがわかってキャンセルになる……とか結構ありそうにみえるけどな……。