堺風の頭部

徘徊、カメラ、PC、その他。

90年代に中央競馬で活躍していた種牡馬の子孫は今

 中学生の頃に、ナリタブライアンがクラシック三冠を達成して、世間様でも大いに話題になった。

 うちの中学のクラスでも競馬観戦ブームが巻き起こり、その端っこに乗っかる形で競馬ウォッチをしていたものだった。
 最寄りの場外馬券売り場まで40km離れているから、馬券なんか買いたくても買えなかったから、あくまで健全に見てるだけだったけど。

 でまた、私は性根がマニアなものだから血統に興味を持っちゃって、自分でPC-98でプログラムを書いて、馬の名前を入力すると血統表が5代前まで表示されるようなものを作ったりして。

 

ネーハイシーザー - Wikipedia

 私が初めて見たレースは、94年の天皇賞秋。ナリタブライアンの三冠がかかる菊花賞の少し前、ブライアンの兄ビワハヤヒデの大一番。
 しかしビワハヤヒデと、ライバルのダービー馬ウイニングチケットを下して勝ったのは、伏兵ネーハイシーザーだった。
 なにせ初めて見たレースの勝ち馬だからよく印象に残って、その後もずっと出るレースはチェックしていたものだ。

 引退してからは種牡馬になって、仔馬も大成したとはいえないが、何度か出馬表で見かけた。
 しかしうぃきぺによれば「(ネーハイシーザーが担っていた)マルゼンスキーの父系としての血統存続は厳しい状況になっている。」という。
 そうなのか。

 

 94~95年当時、世間的にはダービースタリオンで、私はPC-98の「クラシックロード3」で、競馬ゲームもブームだった。

 ダビスタは知らないが、クラシックロード3では有力種牡馬といえば、まずノーザンテーストリアルシャダイアンバーシャダイも。
 それからまさにリアルで産駒がGIを勝ちまくっていた、新鋭のサンデーサイレンストニービンブライアンズタイムジェイドロバリーも続く。
 短距離路線はサクラユタカオーとかニホンピロウイナーマルゼンスキー
 当時は種牡馬としての実績がまだわからなかったメジロマックイーンミホノブルボントウカイテイオーなんかも。

 

 現実の競馬のリーディングランキングは、94年にトニービン、95年から2007年に至るまでサンデーサイレンスがトップを制圧する時代になってしまう。
 まあ、サンデー一色という状態だろうし、それに比べれば94年当時の種牡馬は、まだまだバラバラ、多種多様だった。

 

 では、私が覚えている種牡馬をどんどん調べていってみよう。
 日本で供用された種牡馬はカタカナで、されていない種牡馬はアルファベットで名前を書く(たまに間違うかもだけど)。

 

目次

 

 

先にまとめ

 

ノーザンテースト

 今はサンデーサイレンスが入らない血統を作るのに困りそうな時代だけど、94年当時だととにかくノーザンテーストだらけ。
 本人が現役だし、後継種牡馬が複数いるし、母の父にもしょっちゅう名前がある。
 世界的にも、ノーザンテーストの父Northern Dancerが広がりに広がっていた。90年代はNorthern Dancer系の時代の、終わりが始まるくらいのタイミングになるのかな。

 しかし2017年現在、もうノーザンテーストの父系は滅亡しているそうだ。ちょっと信じがたいものがあるが……

 

ノーザンテースト系 - Wikipedia

 一番伸びた系統はアンバーシャダイメジロライアンメジロブライトのラインのようだけど、メジロブライトがわずか10歳で夭折してそこで途絶えている。
 ブライトは現役時代も見てたんだけど、あれが実質的な最後になっちゃうとは意外なほど早いな。

 メジロライアンには、ブライトの他にこれといった後継種牡馬なし。
 アンバーシャダイの他の後継種牡馬も、まあカミノクレッセとかレインボーアンバーベストタイアップじゃ弱い。続かなかった。

 他のノーザンテースト後継種牡馬は。
 アスワンは、メジロアルダンを残して、重賞入着程度の馬を出して終わり。この先はなさそう。
 ギャロップダイナは、地方で活躍したオースミダイナーを出せたのが精一杯か。ダート重賞が整備されてた時代ならもう少し良かったかもだけど。
 ダイナガリバーは、ゲームでも割りと上等に扱われていたが、現実でも桜花賞ファイトガリバーや、GII勝ち馬を複数出した。しかし父系は続かず。

 ノーザンテーストが2000年に引退し、その後から活躍した「ノーザンテースト産駒最後の大物」クリスザブレイヴなんかは記憶に残る名前だけど、あいにく脚部不安でレースでは大成できず、種牡馬としても受胎率が悪すぎてダメだったらしい。

 

 あのノーザンテーストでも、ほんの20年経たずに父系として絶えているとは、競馬の血統というのは本当に厳しく精選されていくもんなのだなあ……
 母の父とか、あるいは母の母の父あたりになら、これからもまだまだノーザンテーストの名前が血統表に載るだろうとは思うが。

 

Hail to Reason

リアルシャダイ

 Hail to Reason→Roberto→リアルシャダイという流れ。
 94年、ノーザンテーストを破ってリーディングサイアーを取った。

 最も成績が良かった産駒といえばライスシャワーだが、知っての通り、種牡馬になれずに競馬場で死んでしまった。
 他に阪神3歳ステークスを勝ったイブキマイカグラが後継だが、地方重賞を勝つ産駒を出した程度。

 長距離に強い産駒が多かったんだけど、90年代はどんどん短距離スピード競争に偏っていった時代でもあり、その逆風はあったかもしれない。

 

ブライアンズタイム

 他のHail to Reason系では、Roberto→ブライアンズタイムが90年代に大活躍していた。
 ナリタブライアンの他、マヤノトップガンタニノギムレットなど色々出している。
 しかしブライアンは早く死んだし、他もどれくらい続くのかなあ、という感じにも見え、サンデーサイレンスに匹敵する勢いに見えたブライアンズタイム産駒でさえこの程度なのか、とも思える。

 

 サンデーサイレンスは、Hail to Reason→Halo→サンデーサイレンス、というラインで、現在の繁栄ぶりはどうにもこうにも手がつけられない勢い。

 ブライアンズタイムの子だと、サンデーサイレンスの子と配合するとHail to Reasonインブリードができてしまうので、それでちょっと使いにくく感じることがあるかもしれない。

 

トニービン

 サンデーサイレンスブライアンズタイムと並んで90年代に御三家だったトニービン
 イタリア生まれで日本的にはちょっと変わった血統なので、何系というのは省略。いうならGrey Sovereign系と思う。

 ベガやらノースフライトやらエアグルーヴやら、牝馬が走るイメージだったけど、牡馬だとやはりウイニングチケットがリアルタイムで見た活躍馬。しかし種牡馬としては鳴かず飛ばずだったみたいで。

 ジャングルポケットがGI馬を多数出し、子のオウケンブルースリ種牡馬入りするもさっぱり。トーセンジョーダンがこれから。他にもまだ走っている馬がある。

 ミラクルアドマイヤは、自身がレースで活躍したわけではないが良血を買われて種牡馬入りし、天皇賞カンパニーを出した。

 まだ続いている血統とはいえそう。サンデーサイレンスと比べると辛いものがあるが。

 

Mr. Prospector

ジェイドロバリー

 御三家に比べると一枚落ちる印象もあったんだけど、超大物が出るというより、少なくとも1勝はできる馬がよく出て、ダートにも強くて手堅く稼げる、そんな種牡馬だった。

 しかし後継種牡馬が広がるほどではなく、ダートで活躍したタイキシャーロックが、地方で重賞を勝つ子を出しているくらいか。
 まあ、父系を残すという意味では、こういう突き抜けないけど手堅いタイプの子を出す種牡馬は苦しいのかもしれない。

 

Kingmanbo

 Mr. Prospectorの子で種牡馬として大成したのはKingmanbo。その子で日本で活躍したのはまずエルコンドルパサー
 サンデーサイレンスが2002年に死んで、その跡をついでトップ種牡馬になるのかと思ったら2003年に夭折して、たった3年しか子が残らず。
 そんな中でも、地方GIを勝ちまくったヴァーミリアン菊花賞ソングオブウインドを残した。しかし残念ながらそこまで。

 

 今活躍しているキングカメハメハがKingmanboの子。
 サンデー以後・ディープ以前の隙間の時代に2年続けてリーディングサイアーを取って、ディープ以後にもずっと2位につけている。

 

Nijinsky

マルゼンスキー

 70年代、日本に持ち込み馬(種付け後に母馬を日本に持ってきて生まれた)としてやってきた。
 そしてレースは8戦8勝。最小着差が2馬身半、他はぶっちぎりの圧勝。

 そんなスーパーカーは、種牡馬としても多数の活躍馬を出した。
 81年に種牡馬初めて、2007年まで続けてたんだからタフだ。

 しかしそれでも父系は途絶えてしまいそうなんだなあ。

 

 最初の後継種牡馬菊花賞ホリスキーで、GIIクラスの馬を出した。シンホリスキーとかラガーチャンピオンは名前の記憶があるかな。
 それからスズカコバン。同期にミスターシービーなどヒーローが多い中、宝塚記念を勝った。種牡馬としては、地方競馬でコンスタントに重賞勝ち馬を出す形に。スズカコバンからクラキングオー→クラグオーと続いて、現在唯一残っているマルゼンスキーの系統。

 サクラトウコウは、ネーハイシーザーを残したがそこまで。
 サクラトウコウは同母弟がよく走ったが、サクラチヨノオーも同じ父マルゼンスキーで活躍。しかし後継は続かず。
 レオダーバンも現実の種牡馬としては活躍できず。

 ということで、確かにマルゼンスキーの父系はほぼ壊滅状態だ。

 

 他のNijinskyの子は、イルドブルボンが日本に来て、メモリージャスパーミナモトマリノスを出した。イギリスに居た頃に出来た子はもっと走ったらしいが、日本ではそこまで。

 ヤマニンスキー皐月賞天皇賞を勝ったヤエノムテキを出したが、その先は続かず。

 

 NijinskyGreen Dancerノーアテンションときて、オグリキャップのライバルスーパークリークがいるが、あいにく後継者は出ず。
 ノーアテンションリアルシャダイ同様、流行りから外れた長距離種牡馬だった。

 

Lyphard

 Northern Dancerの子にLyphard(リファール)という名種牡馬がいて、その子供も90年代の血統表によく見られた。

モガミ

 モガミは、70年代にフランスで走ってから日本に輸入された。外国馬なのにこんな名前なのは、種牡馬として輸入するつもりで競走馬時代からシンボリ・メジロ両牧場で所有していたから。
 ダービー馬シリウスシンボリと、牝馬三冠のメジロラモーヌを出した。シリウスシンボリはあいにく後継が続かず。
 ジャパンカップを勝ったレガシーワールドも出しているんだけど、騙馬。モガミ産駒は気性難が多かった。

 

ダンシングブレーヴ

 ダンシングブレーヴは、ゲームでも一級種牡馬扱いだった。
 世界最強といわれたレースの成績を買われ、種牡馬入りした途端に稀な難病にかかった。それで嫌がった持ち主がJRAに売って日本へ。
 病気を持ちながらも作った子の中から、コマンダーインチーフホワイトマズルを輩出。
 コマンダーインチーフから、ラスカルスズカハギノハイグレイド、レギュラーメンバーなどが出た。それ以後は続いてなさそう。
 ホワイトマズルから、イングランディーレ(韓国に渡ってチグミスンガンという後継種牡馬を出している)、シャドウゲイトアイルランド種牡馬)、アサクサキングス種牡馬入りも後継なく引退)。

 日本でのダンシングブレーヴ産駒は、まずチョウカイライジン。母があの名牝マックスビューティという貴公子然とした良血なのに、当初チョウカイテイオーという恥ずかしい名前をつけようとされて無事却下されたエピソードで有名。良血で種牡馬入りはしたが、特に後継産駒はない。
 キングヘイローが現在も現役。さらにローレルゲレイロスプリンターズステークス)が後継者。

 さすがに活躍しているが、それでももうダンシングブレーヴの後継は、もう日本ではキングヘイローの流れくらいしか有力なところはないか。

 

テスコボーイ

サクラユタカオー

 クラシックロード3で短距離快速馬を作るなら、まずサクラユタカオーだった。

 現役時代にスプリンターズステークスを2回勝ってみせたサクラバクシンオーが後継。
 バクシンオーがさらに複数の後継を出していて、ショウナンカンプグランプリボスがすでに種牡馬ビッグアーサー高松宮記念勝ち馬で、種牡馬入りはしそう。
 日本一速い馬といわれたバクシンオーだけあって、まだ血が続きそう。

 ユタカオーの後継は、安田記念マイルチャンピオンシップを勝ったエアジハードもいる。まだ現役種牡馬
 高松宮記念勝ちのショウワモダンが出たが、これは種牡馬入りせず。

 

 スプリンターというポジションもあってか、サクラユタカオーの系統はまだ生き残っていけるようだ。

 

トウショウボーイ

 テンポイントと一時代を築いた名馬トウショウボーイは、種牡馬としても活躍して三冠馬ミスターシービーを出した。
 しかしシービーの産駒はヤマニングローバル種牡馬入りした程度で、その先は続かず。

 トウショウボーイサクラロータリーマイネルスマイルという父系がファンによって維持されていて、まだ地方競馬マイネルスマイル産駒が「ヨークン」という冠号をつけて走っているようだ。これがトウショウボーイの系統で最後らしい。

 サクラホクトオーなど種牡馬入りする子は多数あったが、あとに続くほどの結果は出ず。

 

 他のテスコボーイ産駒では、ハギノカムイオーなんてのが超良血(華麗なる一族と呼ばれた名牝ハギノトップレディの子)で、競り市で史上最高値をつけて話題になったことがあるが、競走馬としては宝塚記念を勝ったものの、種牡馬としてはこれと言った産駒も出ず。

 

Sir Gaylord

ニホンピロウイナー

 ゲーム的にはサクラユタカオーと並ぶ短距離の雄だった、ニホンピロウイナーはというと。

 まずは安田記念2回と天皇賞秋を勝ったヤマニンゼファーが出たが、先は続かなかったようだ。
 他にニホンピロプリンスなど何頭か種牡馬入りしているが、後が続くほどの後継者はなさそうだ。

 バクシンオーのような種牡馬として優秀な後継に恵まれなかったのが残念なところか。

 

 Sir GaylordHabitatスティールハートニホンピロウイナーヤマニンゼファー、という父系になるが、Sir Gaylordまで遡っても、他の系統はそれほど日本では栄えていない。

 Sir GaylordSir Ivorサーペンフロランニングフリーランニングゲイルという系統がある。
 Sir Gaylord→Lord Gayle→キャロルハウスが、一時日本で供用されてエイシンサンサンなどを出した。父系は続いていないが、母の父などにまだ名前があるようだ。

 

パーソロン

メジロマックイーン

 90年代では、メジロアサマメジロティターンメジロマックイーンの系統が「内国産で3代続いて天皇賞を取った」と、珍しい例だとしてもてはやされていたもんだった。
 血統を遡れば、60年代に日本に導入されたパーソロンという種牡馬の流れで、日本ローカルながら昔は多数の活躍馬を出していた。

 しかしマックイーン産駒はあまり走ったとはいえず、ほとんど種牡馬入りすることもなかった。母の父としては良かったらしいが。

 ギンザグリングラスという馬が、マックイーンの父系を残すためという感じで現役種牡馬を辛うじてやっているが、種付け頭数が2頭とかそれくらい。
 そういう扱いをしてもらえる子孫がいるというのが、愛されてる感じはある。ロマンだ。

 

シンボリルドルフトウカイテイオー

 あの帝王ルドルフもパーソロン系。

 しかしルドルフ産駒も、そこそこは走るんだけど、飛び抜けてよかったというとトウカイテイオーくらいか。次点だとアイルトンシンボリくらいになっちゃう。

 トウカイテイオーは、マイルチャンピオンシップトウカイポイント阪神ジュベナイルフィリーズヤマニンシュクルなどを出して成功したが、後継はいない。トウカイポイントは騙馬。

 

 マックイーン・ルドルフ以外のパーソロン系の名馬というと、サクラスターオーとかマティリアルのような、種牡馬入り前に夭折した悲運の名馬が目立ってしまうな。

 ウインザーノットという種牡馬がいて、セントライト記念を勝ったウインドフィールズっていう馬を出した。これは現役見てたから覚えてるけど、その先は続かず。

 

 トウカイテイオーの後継もあまり上手くいきそうになく、パーソロンの父系はほぼ終わりかけている感じ。
 昭和の競馬をリアルタイムには知らないけれど、なんだかパーソロンには昭和感があったものだ。昭和が終わってもうすぐ30年、平成ももう終わる。

 

Byerley Turkの子孫について

 パーソロンは祖先をずっとたどるとByerley Turk(バイアリーターク)に行き着く。
 今はDarley Alabian(ダーレーアラビアン)に行き着く馬が圧倒的に多いから、その点でもわりと珍しいのだけど。

 Byerley Turkから3代飛ばしてHerod(ヘロド)、13代飛ばしてTourbillonトウルビヨン)が栄えた。
 Tourbillon→My Babu→パーソロンと来るのが日本ローカルの系統。
 それからヨーロッパでTourbillonDjebel→Clarion→Klairon→Lorenzaccio→Ahonooraという系統がある。仮名書きのアホヌーラという響きが日本人に印象的なあれ。
 Ahonooraからはドクターデヴィアスが出て、これは94年当時に日本で新鋭種牡馬だった。活躍馬も出たが後継種牡馬までは出ず、イギリスに帰って、さらにイタリアに渡って活躍した。

 日本のパーソロン系も、アホヌーラの系統ももう下火でこれから先は厳しいらしく、バイアリータークの末裔はこれからどうなることやら。

 

 サラブレッド三大始祖のもうひとつ、ゴドルフィンアラビアンGodolphin Arabian)の系統は、アメリカ馬によく見かけるMan O' Warの系統がまだ盛ん。
 日本では、Man O' Warの子が何頭か60年代に導入されていたが、定着するほど続かず。

 

Mill Reef

マグニテュード→ミホノブルボン

 名調教師戸山為夫が、ゴリゴリに坂路調教で鍛えまくって生まれた、栗毛のサイボーグ・ミホノブルボン
 距離が合わなかった菊花賞以外は全勝で、8戦7勝。

 血統から来る才能よりも、ただただスパルタトレーニングに耐える力があの強さを産んだのだろうか、後継種牡馬は続かなかった。
 一応シュイベモアというのが後継種牡馬にいるようだけど、産駒をどれほど出せているか。

 

 ブルボンの父マグニテュードは、当時人気だったミルジョージの代わりに安く着けられる、という感じの種牡馬。といっても、桜花賞馬エルプスなどGI級勝ち馬も出していた。
 マグニテュードからは高松宮記念マサラッキも出ていて、ミホノブルボンに変わって血を継ごうとしたものの、あいにく受精能力が低くてあまり産駒を出せず。

 

ミルジョージイナリワン

 ミホノブルボンの生まれる頃には、ミルジョージが人気種牡馬だった。1989年には、リーディングサイアーランキングでノーザンテーストをかわしてトップに立ったことも。

 ミルジョージ産駒の活躍馬はたくさん居るが、最も有名なところでは、オグリキャップスーパークリークとライバルだったイナリワン。しかしイナリワン産駒は大した活躍はなかった。

 他に宝塚記念オサイチジョージがいるが、これも後継種牡馬はなかった。
 ナリタブライアンの同期としてクラシックで活躍したヤシマソブリンも、種牡馬にはなったが産駒をほとんど出せず。

 

 ミルジョージ・マグニテュードともに、Mill Reef系統の種牡馬は今はもう絶滅同然のようだ。

 

ブレイヴェストローマン等(Never Bend系)

 Mill Reefをひとつ遡るとNever Bendという馬だが、これも世界的な大種牡馬
 Never Bendの子で日本で活躍した種牡馬は、ブレイヴェストローマンかと思う。
 マックスビューティトウカイローマンオグリローマンなど、牝馬がよく活躍した。

 牡馬の産駒は、私が知ってるのはフジノマッケンオー種牡馬入りするもメスに興味がなくてダメだった、というなんだか親近感を持ってしまう結果になった。
 他の後継種牡馬としてはカリスタグローリメイショウホムラが、少ない種付け頭数ながら重賞勝ち馬を出した。が、さらに父系が続くほどにはいかなかったようだ。

 

 Never Bendリヴリアナリタタイシンの線もあったが、その先は続かず。
 ナリタタイシンウイニングチケットビワハヤヒデは93年クラシックの三強として華やかに活躍したもんだけど、どれも子は全然ダメだったな。

 

ディクタス

 そこまで大きく子孫が栄えたわけではないけれど、80年から日本で供用されて活躍馬を出したディクタス。

 産駒サッカーボーイが、オグリキャップの時代にレースで活躍した。
 そして種牡馬としても優秀で、菊花賞ナリタトップロード菊花賞宝塚記念ヒシミラクルが後継種牡馬になった。残念ながらナリタトップロードは早くに死に、ヒシミラクル種牡馬としては栄えず。

 他にスクラムダイナ朝日杯3歳ステークスを勝っているが、産駒は活躍せず。

 サッカーボーイ産駒が活躍していた頃は見ていたから、もうちょっと残ってるかなあと思ったけど、時代には勝てなかったかな。

 

シンザン

 初代三冠馬で、私の若い頃にもすでに伝説のような存在だったシンザン

 子のミホシンザン天皇賞を制覇して種牡馬入りしていて、その子のマイシンザンが走るのは見ていた。GIは勝てず、GIIは勝てた。
 さすがにマイシンザンの子はあまりよく走らず、それ以上血統を続けられず終わってしまったようだ。

 シンザン産駒には他に菊花賞ミナガワマンナがあるが、種牡馬としては大成せず。

 

オグリキャップ

 私が知ってるより少し前の時代のアイドル・オグリキャップ
 血統的にはマイナーで、父ダンシングキャップも現役時代から重賞は勝てず、種牡馬としても「ダートでそこそこ息長く走るの子を産む」という程度の評価しかなかった。
 あの強くてロマンチックなオグリキャップは、まあ、トンビが鷹を産んだんだろう。

 私はちょうど、初年度産駒のオグリワンがクラシックに挑むのを見ていたが、あれは重賞勝てずに終わった。
 他に活躍馬もなかったが、しかしノーザンキャップという後継種牡馬があり、さらにクレイドルサイアーという後継が登録され、まだ父系が残されているようだ。

 

タマモクロス

 オグリもマイナー血統だったが、ライバルのタマモクロスも結構なマイナー血統。
 父は天皇賞シービークロスだけど、他にはGI級の勝ち馬は出していない。

 子供は意外に走って、カネツクロスマイソールサウンドなど、GII・GIIIクラスを勝つ馬が多数出た。子の出来でいえば、オグリやスーパークリークより上だった。
 しかし後継種牡馬になるほどの子は出ず、今はもう続いていないようだ。

 

調べてみた感想など

 ほんの20年前、あれだけ日本で栄えた種牡馬も、2~3世代程度で途絶えてしまっているケースがほとんどだった。
 まあ90年代にも、3代続けて天皇賞を取ったメジロマックイーンとか、シンザンの孫のマイシンザンがその血統を持て囃されていたわけで、昔から3代続くのはレアケースなんだろうけれど。

 

 2016年のリーディングサイアーランキングは、以下のようなものだった。

  1. ディープインパクトサンデーサイレンス - Alzao
  2. キングカメハメハ(Kingmanbo - ラストタイクーン
  3. ダイワメジャーサンデーサイレンス - ノーザンテースト
  4. ハーツクライサンデーサイレンス - トニービン
  5. ステイゴールドサンデーサイレンス - ディクタス)
  6. クロフネフレンチデピュティ - Classic Go Go)
  7. ゴールドアリュールサンデーサイレンス - Nureyev)
  8. マンハッタンカフェサンデーサイレンス - Law Society
  9. ネオユニヴァースサンデーサイレンス - Kris)
  10. サウスヴィグラスエンドスウィープ - Star de Naskra)

 ものの見事にサンデーサイレンスまみれ。
 

 クロフネの父フレンチデピュティは、私が競馬を見ていた頃にはまだアメリカにいた。
 2001年に日本に来て、2004年から産駒がデビュー。クロフネの他にもGI馬を多数出している。

 血統的には、Northern Dancerの子の中でも北米で広まったVice Regentの系統。

 

 サウスヴィグラスの父エンドスウィープは、90年代後半からアメリカで種牡馬を始め、2000年に日本に来たが2002年に急死。
 サウスヴィグラスは、エンドスウィープがまだアメリカにいるうちに生まれた子で、日本ではマル外として走った。

 日本にはさほど多くの子は残せていないし、活躍馬は牝馬が多め。
 しかし少ない中でもアドマイヤムーンがドバイでGI勝ってきたりして、種牡馬としても最近徐々に順位を上げてきているようだ。2017年にはベスト10に入れるかも。

 エンドスウィープの血統はMr. Prospector系。ジェイドロバリーキングマンボとはまた別の、Forty Ninerの子になる。

 

 しかしまあ、サンデー産駒まみれとはいえ、ランキング上位を日本で生まれて日本で走った馬が占めているのが、なんとも時代の違いを感じはするな。

 94年のリーディングサイアーランキングは、

  1. トニービンアイルランド産)
  2. リアルシャダイ(アメリカ産)
  3. ノーザンテースト(カナダ産)
  4. ブライアンズタイム(アメリカ産)
  5. サクラユタカオー
  6. シンボリルドルフ
  7. トウショウボーイ
  8. ブレイヴェストローマン(アメリカ産)
  9. モガミ(フランス産)
  10. リヴリア(アメリカ産)

 と、半分以上外国産。
 父内国産馬限定レースなんてのも昔あったが、2007年に廃止されてもう10年経つ。必要なくなったんだなあ。