堺風の頭部

徘徊、カメラ、PC、その他。

西へ。弐!(TAKUMARで撮ろうとする姫路)

mubouan.hatenablog.com

 6月にははるか遠方の友人に誘われて行った姫路城、今度はPhotodnのオフの会場になって、今年二度目の登城となった。
 これはもうほとんど城主。少なくとも姫路藩足軽くらいにはなっているに違いない。

 でも姫路藩に抱えられるのはあまりよい選択ではないな。
 元々52万石あったときの財政規模で建てた巨大な姫路城を抱えたまま、分割相続やら転封やらで15万石まで減って万年赤字。多分給料が安い。

 幕末に姫路藩主は老中やってて勤王派を弾圧していた。すると当然戊辰戦争では朝敵になってしまい、押し寄せる薩長の官軍に対して無駄にでかい城を守れるだけの兵力を配備することすらできず、摂津の豪商に15万両の大金を払ってもらった上で無血開城
 給料は安くても戦争で殺されることはなくて済むかもしれない。

 

 Googleで路線検索すると最速はJRと出るのだけど、それにしても2時間半はかかる。
 前夜あまりにも暑苦しいわ蚊に襲われるわでろくに眠れず。つらいので、とりあえずJR使う場合の時間に出発、乗り換えが少なくて座りやすい阪神山陽電車直通特急で行くことにした。
 結果、所要時間に大差なく、集合にほぼ間に合った。山陽正解。

 

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 まず飯である。たまごかけご飯専門店「たまごや」。家老屋敷のとこにあった。

 ちょっと写真でわかりにくいが、ごはんに厚焼き卵を敷いて、その上に焼き穴子が乗った「寅巻き玉子の穴子めし」。
 私生卵食えないからこれにしたのだが、しかし姫路名物焼き穴子と、お店自慢の玉子を一度に味わえる名品であるよ。

 

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 玉子は「夢そだち」なるブランド卵であるそう。

 

 腹ごしらえをしたら姫路城へ。

 

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 大手門抜けてすぐのところで。
 月並み極まりない写真が撮れる例の撮影スポットからだったと思うけど、つけてたレンズが135mmだったもんでこんなカットになってしまった。

 前回のPhotodnオフ会では、私は新旧コンパクトデジカメを10台抱えて行くというネタを仕込んだので、今回もネタがほしいところだった。
 そこで、今回はPENTAXユーザーらしく、レンズをTAKUMAR縛りにしてみた。35mmF3.5・135mmF3.5・200mmF5.6のコンパクトレンズ群で。

 

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 しかしなんだ、APS-Cのボディだと35mmじゃちょっと長めになっちゃって難しい。お城はもうちょっと広くないとやりにくいな。

 

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 スプリットプもないAF機のファインダーでMFするのも難しく、しばしば怪しいカットを乱発してしまったが、まあでもオールドレンズでそんなこと気にしても。

 

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 だんだん

 

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 狹間から。(意味ありげな写真を撮ろうとして失敗するシリーズ)

 

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 コケが弱っていたが、やっぱり暑すぎるのだろうか。
 この日も姫路は雲ひとつない晴天、「ピーカン不許可!」といわれるような猛烈に暑い日であった。

 姫路城内は売店でも飲み物売らないので、行くなら500mLペットボトル2本持ち込み推奨。お城側も「ペットボトルを持ち込め」と看板が立ててたぐらい。
 チケットゲートを通り過ぎちゃっても、すぐ右手に自販機がある。知らないと見落とす場所だから、もし持ってない・足りないならそこで補給。
 普段は姫路城内は飲食禁止らしいんだけど、今の天候でそんなことしたら人が死ぬ。アナウンスでも水分補給を促していたり、城内に飲料売りが臨時に作られてたくらいで、この夏に無補給で姫路城を歩ききるのは本当に無理だ。

 

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 野面積みの石垣、なんだかPCの壁紙にでもしたい感じが出るな。

 

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 なぜか十字架が浮き彫りにされた鬼瓦。

 これを撮るために、スクリューマウントの35mmをくるくる回して外し、スクリューマウントの200mmをくるくる回して取り付け、一枚撮って、また200mmをくるくる外して35mmをくるくる取り付ける、という実に昭和な手間がかかる。
 だがしかしバヨネットマウントの現代レンズにはない、もちろんズームレンズにもない味が……このカットには別にないか。

 私がそのめんどくさいレンズ交換をしている間に、別の方から150-600mmのバズーカ系望遠ズームレンズが飛び出すという恐ろしい事態が発生。

 

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 TAKUMARは絞ってピントを合わせると時代を感じさせないくらい良く写っちゃうのだけど、さすがに逆光には弱めでコントラストは下がりがち。
 偶然なんだけど、手元にあるのは全部モノコートのTAKUMARで、SMCタクマーじゃないのよね。

 

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 姫路城はでかいだけあって石垣も世代がバラバラで、打ち込み接ぎのちょっと新しい積み方も見られた。

 

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 近づいて参りました。

 

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 入りました。

 

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 六葉釘隠し、なんだけど現代人の目にはハートマークが6つあしらわれたように見える。

 

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 前回人がはけずに撮れなかった天守最上階の刑部神社。

 

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 城でました。

 このあたりで飲み物が尽きてしまい、これはやばいと思って足早に売ってるところ探しに下城し始めてしまった。

 

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 天守すぐの備前丸のあたりはおそらく古くからあるみたいで、石垣もなんとも荒っぽい。

 

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 城の外、下山里丸の石垣は、黒田官兵衛が積んだということにされている。(大河の黒田官兵衛以後突然そういうようになった気もするが)

 さっきから写真見てて思ってたけれど、スーパータクマー35mmF3.5、時代を思えばいい写りなんだけど、全然立体感が出ない感じはするなあ。石垣が2段になってるのに、なんだか段差がある感じがしないというか。正午過ぎくらいの日差しのせいかな。

 

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 前来たときは結構猫が居たのだが、今日は暑すぎてほとんど見かけず。

 

 この後、動物園もあるんだけどあまりにも暑すぎて危険な感じだったのでやめておいて、商店街のドトールコーヒーに入ってフリートーク時間に。
 カメラSNSのオフだけに機材トークもあれば、なぜか艦これの横鎮提督が複数名いたり(私は6月着任なんだけど、5月中からやってる私より古い人をリアルで初めて見た)、アナログビデオカメラの話やら旧車の話やら、幅の広すぎる話題が飛ぶのであった。

 

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 最後に姫路駅のデッキから、200mmでお城を一枚。
 さらば姫路城よ。なんやいうても私もう5~6回きてるけど。

 

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 ちなみに12mmだとこんな。(DA12-24mmを保険で持って行ってた)

 

 オールTAKUMARでの撮影は、上がってきた写真だけ見ると大体普通によく写っているので、あまりネタ感はなかったかもしれないなあ。