仕事が情シスの人になって、金銭的にも多少余裕ができたのもあって、家でPC障ることが増えた。
情シスの人といっても、中小企業の何でも屋で、手に余るところは外注(基幹システムの運用管理とか私一人にできるわけがない)で回ってるので、私自身がそこまで高度なことせにゃならんわけではないのだけど、NASの管理くらいはやるしなあ。
NEC製PCの品質
私は80年代の幼児と少年の中間くらいの頃からPC-9801を触り始め、ついに21世紀まで98を引っ張った程度にはPC-98ファンで、まあNECにもなんとなしの好感は長らくあった。
1999年に出たsimplemなんかも好きだったな。買えなかったけれど。
しかし、やっぱりここ10年くらいで触ったNECのPC、ことごとくイマイチで、どうにも困った。信頼が揺らいでしまう。
2016年に、13.3型で875gという当時としては目を引くくらい圧倒的に軽いUltrabook、Lavie Z LZ750/HSを出したときも、こりゃいいなと思っていて、これは少し後に業務用モデルのVersaPro版を値ごろな価格で見かけて実際購入したのだった。
けれどまあこれは、私が完全にメインPCとして酷使しまくったのもあるんだけれど、存外早くに劣化してしまって。
超軽量だから仕方ないとはいえ、ちょっと冷却系に問題があった。底板をすごく薄いマグネシウム・リチウム合金で作って軽量化してたんだけど、CPUの熱で底板がぐねぐねに曲がってきて塗装も剥がれ落ち、酷い有様になっちゃった。モバイルノートは外装に熱を逃して放熱したりもするらしいが、これは外装が熱に負けるPC。
バッテリーがかなり早い段階で50%くらいまで劣化したのも、やはり熱の処理が悪かったんだろう。
まあこれは、「私みたいな人間が酷使するんだから、UltrabookをメインPCにしたことが間違い」と割り切ることはできる。やっぱモバイルとは分けなきゃいかんかった。
PCが虚弱だったとは思うけど、自分の使い方と照らして私が選択を間違った。PCが虚弱だったとは思うけど。
去年、勤め先のPCがVersaPro J UltraLite タイプVC-Bになって、これがRyzenモデルでちょっとおもしろいかなあ、と思ってたら、品質がやばい。
くだらないところでは、FNキーのロックがおかしくて、キーについてるLEDが点灯して、オンスクリーンにもロックしたと表示しているのにロックが外れている、動作が逆になってるらしいのが複数見られる。
故障頻発の個体もあり、BIOSから内蔵SSDを見失うという派手な壊れ方を、1年ほどで3回も起こしている。修理出して治ったといって戻ってまた再発。別に酷使や落下とかもない、通常の扱い。
その個体はなぜか異様に発熱が多くて、アイドル状態でも外装触って心配になるくらい熱い。マルウェアに悪さされてるのかと心配したけど、別にCPU使用率がおかしいとかもなかった。
冷却系がおかしいにしても、3回修理出してそのまま戻ってきているから、サービスとしても異常と思ってないらしい。
聞けば別の支店ではもっと酷いような個体も出ちゃってるらしくて、少なくともこのVC-Bは疑わしいモデルになっちゃっている。
同時に導入されたデスクノートのタイプVWは特に明らかな故障は出ていないから、やっぱりモバイルのタイプVCが怪しいらしい。VWもRyzenだから、Ryzenが悪いわけでもなさそう。
まー、モバイルノートは設計が苦しいだろうし、10年くらい前に勤めていた大きな企業でも、ThinkPadのX201だったか、何台も壊れた壊れたと騒ぎを起こしてたから、どこのでも駄目な機種って時には出ちゃうとは思うんだけれど……。
モバイル用初代Core i (Nehalem)について
今我が家でこれといった用途もなく佇んでいるThinkPad L412だけれど、CPUがNehalem世代のCore i3-380M。
ソケットについてるやつだから交換できるのだが、Nehalemは若干わかりにくい。
最上位のCore i7-6x0Mが以下のようなスペック。
- 2C4T
- 640Mで2.8GHz、ターボブーストで3.46GHz
- HD Graphics Gen 5 500MHz (最大766MHz)
- L3キャッシュ4MB
- vPro/VT-x/VT-d/AES/TXT対応
Core i5-5x0Mは、
- 580Mで2.66GHz、ターボブースト3.33GHz
- L3キャッシュ3MB
Core i5-4x0Mは、
- クロックが580Mと480Mは同じだけど、下位モデルは4x0M系の方がやや低い
- vPro/VT-d/AES/TXT非対応
Core i3-3x0Mは、
- 390Mで2.66GHz、ターボブーストなし
- GPU最大クロック667MHz
Pentium P6000系は、
- 2C2T (ハイパースレッディング無効)
- クロックがP6300で2.27GHzと低め
- VT-xも無効
- SSE4.1/4.2無効
Celeron P4000系は、
- なぜかVT-xは有効
- L3キャッシュ2MB
- Clear Video HDが無効
とのことだった。
こうして見ると、i7とi5の500系は差が出るところは少なそうだ。
今の380Mから400系i5に変えてもあんまり喜びなさそうだなあ。
そして下に下げても劇的に消費電力低いとかもなさげ。変えなくていいか。
Nehalem世代のCore i7には、4C8Tの800/700QMとか、Extreme Editionの9x0XMがあるけれど、これは内蔵GPUがないから使えない。
folding@home
私は昔から分散コンピューティングが好きで、distributed.netの最適ゴロム定規算出プロジェクトを楽しんでいたものだけど、2022年に完了した。0 3 15 41 66 95 97 106 142 152 220 221 225 242 295 330 338 354 382 388 402 415 486 504 523 546 553 585だと。
distributed.netはクライアントが単純明快で、実行したら問題拾ってきて解析が始まる。
このあたり、BOINCやってみようとすると、なぜか問題が来なくて始まらないとかしてどうにも困る。何を間違っててそうなるかもわからんのよねあれ……。
で、まあ夏の間にやると排熱がきついので触ってなかったし、昨秋はやろうと思ったら終わってた。
今年はもうやるものがないから分散コンピューティングも終わりかなあ、と思ったけど、ちょっとやりたい事情ができた。
友人からモバイルノートPC、Thinkpad X240を譲ってもらったのだけれど、友人がけっこうなヘビースモーカーで、たばこのにおいがついている。もらって数ヶ月経つんだけど、まだ自然に抜けるに任せても無理っぽかった。
表面は清掃で落ちてるようなんだけど、電源入れるとにおいが出てくるので、多分内部。
私自身はそんなにたばこのにおい苦手ではないんで気にならんのだけど、ちょっと外で使いそうな予定が出てきたから、それまでにおよそ軽減しておきたくなった。
そこで、CPU回してファンを駆動させ、筐体内に空気を循環させようと思うわけだった。
無意味にベンチマーク回しても電気の無駄というものなので、分散コンピューティングで多少なりとも意味のあることをやろうと。
でまあ、馴染みのdistributed.netは、もうRC5-72なんて不毛なプロジェクトしかやってない。社会的意味ももはやなく、科学的意義もなく、終わりが見えてすらいない。
BOINC試したら例によって一日待っても問題が来ない。
で、folding@homeにした。
例によってWindowsだと、インストールしたらGPUまで使って処理し始めて実に簡単だった。大体なんでもWindowsは素人でもやれるようにできている。
私のstatsはここ。
このスクショはCore i5-12400にRTX3060のメインPCね。ThinkPad X240はCore i5-4210。
いやたばこのにおい抜きが目的じゃなかったのか、なぜメインPCで、って、始めたらやりたくなるからに決まってるのだ。
Thinkpad X240のにおい抜きについては、実際CPUファンが回るとにおいが出てくるので、多分効果あるだろうと思う。
しかしCore i5-4210だと、2コア稼働時のターボクロックは2.35GHzなんだけど、ぶん回してもそれくらいを保っている。90℃くらいにはなってるけど、X240は結構頑張って冷却してるんだなあ。
UbuntuでFAHControlが動かなかった問題
先日建ててStable Diffusionを動くようにしたファイルサーバーPCにインストールしてみたのだけど、これがどういうわけか、クライアントのインストールに失敗する。
FAHClient自体はインストールできて動作もしてるんだけど、FAHControlがだめ。
エラーを見ると、Pythonがインストールできないという。Stable DiffusionでPython3をインストールしてるからいかんのかな。ちょっとしかLinuxわからない私には手がつけられない。
FAHClientだけだと、初期設定ではCPUしか使えない。
せっかくRADEON RX470が入ってるのだからGPUを使いたいんだけど、GPUを使う設定にFAHControlを使いたい。多分手でconfig.xmlを編集すれば使えるんだろうけど、設定わかるまで追求する根性がないな……。
で、ThinkPad L412にUbuntu Server 22.04.3 LTSを新規にクリーンインストールしたところに、folding@homeをインストールしてみたのだけど、やっぱ同じようにPythonで引っかかってるな。
まっさらな現行のLTSにだめなんだったら、多分FAHControlの方が悪いと思われる。
dnetcベンチマーク集
folding@home、ベンチマークがないのが惜しいな。
一応別のアプリとして作られてはいるみたいだけど。めんどいからFAHControlでボタン押したら始まるくらいにしてほしかった。
distributed.netはクライアントにベンチマーク機能があって、またdnetcは動くOSが多いから収集して遊んでいた。
私が持ってたEfficeonやらGeode LX、C7にNanoまで含む貴重だけど誰も欲しがらないベンチマーク集を以下に公開しておく。
dnetc benchmarks - Google スプレッドシート
dnetcはこんな変なCPUでも平気で動く(なんならAmigaで動くみたい)という柔軟なものだったんだけど、folding@homeはどうやらマルチコアCPU前提になったようで、32bit版の終了も近いらしい。ベンチで遊ぶ楽しみはdnetcが上かな。
ただまあ、dnetcは進化が停滞しきっていて、4年も更新がない。GPU処理もとうとうOGRには対応しなかった。
CPUのモダンな命令に対応するのも遅くて、新しいCPUの全力を出せてる感じでもなかった。Skylakeくらいでも、表示上は使用率100%になってても、なんか発熱がそこまでじゃない感じだった。
なんでも動かせるdnetcは、そういうところと裏腹だったかもしれないな。
歴史は長いから、私が始めて触った時はPentium 75MHzを100MHz駆動させてた頃だった。多分今でも、Pentiumで動かしたらPentium用の処理で動き出すと思う。
Pentiumどころか、486DX4とかK5でも動いてたもんな。K5使うとめっちゃ速かったの。
それ以上古いのはわからんけど、ひょっとすると80386でも動いたのかもしれない。DOS版なら8086や286もどうにかなったんかな。