堺風の頭部

徘徊、カメラ、PC、その他。

最近見てるVtuberの箱のこと

 全然書いてなかったけれど、2020年も相変わらずVtuberばかり観ている。

 こないだ友人と、今流行りのZoom飲み会というのをやってるときに、少しばかり話も出たので、そのへんも絡めて。

 その席で、「少し前はにじさんじの天下で、今はホロライブの天下」というような大まかな状況認識があるらしいと。
 ので、今回は箱(運営事務所単位のグループをそう呼ぶ)の話。
 事務所に属さない個人勢も多数いるし、私はむしろそっちのほうをよく見てるけど、今回は一旦置いておく。

 

 

 

ホロライブのこと

 私はVtuberをずっと見てはいるけど、業界の主流をチェックしてないので、にじさんじにもホロライブにも「数名だけ見てるVtuberがいる」というだけ。どこが天下取ってるとかはあまりわかってないけれど。

 ホロライブ、正直アズールレーンのコラボで初めて姿を見たというようなレベルで、いまいちアンテナが向いてなかった。
 もともと私、人気がある箱だから見るという行動がないからなあ。

 

 しかしそれくらい世情に疎くても、ホロライブ3期生の宝鐘マリン、これはなんというか存在感がある。ものすごいある。

www.hololive.tv

 年齢の設定と話題の古さが乖離してることをネタにしつつ、ハイスパートな馬力のある喋りで持っていく。イラストがプロ裸足に上手いなんて芸もあったり、私が知るVtuberでも屈指のタレントというか芸人と思う。

 

 宝鐘マリン以外を見てないから正確にはいえんけれど、ホロライブは運営の仕事がいいんかもしれない。
 メンバーの能力もあるんだろうと思うけど、脱退メンバーが少ないあたりは管理面がいいんだろうし、タイアップ取ってきたりライブやったり、積極的に売る仕事もよくできてる感じ。
 Vtuberは企業所属といってもゆるっとした人も多いから、人気ソシャゲとタイアップだとか急に大きな話持ってこられても、かえって負担に感じそうなのも少なくないけれど、まあホロライブなら人選からちゃんとそれを望む人を選んでるんじゃないか。

 

にじさんじのこと

 にじさんじの運営方法はなんというか、粗いというか、デビューさせたらしばらく泳がせて、当人の芸で伸びてきたらさらに後押しして売り出す、みたいな感じかな。
 何しろ構成人員が多いので、全員をしっかり面倒見てる印象はない。ソフトウェアの使い方レベルさえちゃんと指導してないがために、逆にそれが芸になってる文野環みたいなのも出てきた。

 すっかり大組織になってしまって、やってるイベントなどもまだまだホロライブ以上に大規模だから、今でもVtuber界隈の最大勢力といったらにじさんじなのは変わりないとは思う。

 

 「にじさんじの新人だから」でデビュー直後に初動が取れるから、天才的なのがくると伸びる。
 私もVtuber見るようになったのは月ノ美兎鈴鹿詩子がきっかけだったし、「今までは表に出る場所がなかったタイプのヤバい人たちが見つかるのがVtuberだ」と思ったものだった。あながち間違ってないとも思うけど。

 しかしまあ、当たるまでは個人の芸の強さに依存してるから、私の低いアンテナだと名前も聞いたことないメンバーがかなり多い。
 同じにじさんじ所属同士で横のつながりを持たせて、共演させたりして相互に知名度を広げる、といったことも、当人が勝手にやってはいるけど、多分にじさんじ運営が面倒みたりはしてない感じ。人数多すぎて無理かもしれんし。

 

 私が月ノ美兎鈴鹿詩子の他にチャンネル登録してるのは、瀬戸美夜子だった。

www.youtube.com

 何が好きかという説明がどうにも難しいけれど、なんか波が合うのよね。正しく陰キャオタクなメンタリティが感じ取れるのと、耳障りな成分がない声だから、なんぼでも聴いてられる。

 

774 inc.のこと

 にじさんじとホロライブ以外は、飛び抜けて強い事務所ってのはないように思う。
 それに続く中堅がいくつかあって、最近調子いいのは774 inc.だろうか。
 ここは、内部に「あにまーれ」「ハニーストラップ」「ブイアパ」「シュガーリリック」と4つグループがあって、以前はバラバラにやってた感じだったのが、最近まとまって動き出した。そうすると存在感が上がった、という感じ。

 Vtuber可憐に絡みに行った周防パトラがいるのが、774 inc.の内部ユニットである「ハニーストラップ」の所属。

 Vtuber界隈を見てるとどこからか目に入る因幡はねるが「あにまーれ」のボス。
 大人数企画の仕掛けをすることが多くて、「Vtuber学力テスト」「Vのから騒ぎ」などで大勢を巻き込んで動く。にじさんじから個人勢まで、懲役太郎とか癖のあるところとも絡むから、Vtuber界隈のどこを見ててもいずれ因幡はねるは目に入る、というような存在。
 相当に頭のいい人で、話も企画もちゃんと面白い実力者なのも確かだ。

 

www.youtube.com

 最近あにまーれに新人で入った風見くく、これが大した声色の持ち主で、クレヨンしんちゃんやら碇シンジやらの声真似がポンポン出てくる。「ドキドキ文芸部!」の実況配信なんて、もう何人ものVtuberがやり尽くしてるのに、「全キャラ違う声色でセリフをアフレコしながらプレイする」なんて技で、異色のものにしてる。

 

他の事務所など

 電脳少女シロがいる.LIVEがあるけど、ここは私は触れる機会がないからパス。.LIVEのアイドル部といったら、知らない私のほうがおかしいくらいの知名度はあると思うけれど。
 岩本町芸能社も、私は全然知らない。

 キズナアイが居た、今はおめがシスターズがいるupd8があるけれど、これはホロライブみたいな「箱」といわれるのとは少々趣が違う。由宇霧さんやら懲役太郎やらもここで、ピンで一芸がある人のバックアップに徹してる感じ。
 ほんとにバックアップに徹してるみたいだから、外から見てるとupd8所属と個人勢との差が見えないくらいで、「upd8だから推し」ってな箱推し勢がいる気がしないというのが特徴というか。

 スクエニの仕掛けるGEMS COMPANYは……Vtuberといったら、事務所所属だろうと個人だろうと勝手に横につながっていくのが大抵なんだけど、そういうのが一切ない。
 Vtuberというよりも単立のアイドルとして売る気っぽくて、なんかいわゆるV界隈とは別枠っぽいところがある。
 ひとりチャンネル登録してるんだけど、最近はたまに静止画ラジオ配信とかある程度になっちゃってて。Youtubeでの活動自体が余技、本業はリアルイベントなのかな。

 ブラック企業ネタがバズってた琴みゆりがいるRe:AcTは、花鋏キョウとか獅子神レオナが売れっ子になるのかな。
 琴みゆりと、あとはもうひとり見てた(馘首になった)んだけど、正直どちらもRe:AcTの主流派とは言いにくくて、あんまり全体わからんな。本来は歌って踊れるアイドルグループって始まったはずだけど、今でもなんだろうか。

 

ViViDのこと

vividnia.com

 大きな箱とはいえないのだけど、私が唯一箱推し、メンバー全員を登録して好意的に見てるのはViViD。
 なんか小規模ゆえの良さがある感じで、所属が6人だけだけど、6人がちゃんと相互に関与しながら動いてるから、バラで見てるより全員見たほうがいいなと思えて。
 6人中4人は同じような時期にデビューで、登録者数も大きな差がないから、箱推し派が多そうにも思う。 

 

白百合リリィ

 私は2018年の秋くらいに「方言でしゃべるVtuberを探す」という一般的Vtuberファンとズレたことをしてたけど、そのときに見つけた。
 どこの方言かもわからないけど標準語ではない白百合弁、独特な声と笑い方、銭ゲバムーブとかの露悪ネタを嫌味にせずに振り回す器用さ、変な不幸(配信BANやらメンバーシップ未解禁やら)もネタに転嫁しつつ、古いネタに固執せず変遷していく発想と行動力で、しっかりした活動をしてる。

 それから、ファンをちゃんと御するタイプで、チャット欄やTwitterが変なことになりにくい。ViViDでは最古参でリーダー的立場でもあるから、この秩序的なとこはViViDによく波及してる感じもあって、箱推ししやすさにもつながってるように思う。 

勇凪エレナ

 ViViDのお姉さん枠。呑み雑談だったり朝食配信だったり。
 ゼロ年代くらいのアニメネタも拾えるし、また女性Vだと多くはなかろうニチアサ特撮ファンだから、そこも受けてくれる。ちょっと年齢高めの視聴者にも合いやすく、かといって「中の人いったい何歳だ」というほどのイニシエ芸まではいかない話題の広さがある。
 限界オタムーブとかで騒ぎ立てるタイプでもなく、声も甲高い高音成分が少なくて、長時間聞いてて疲れない。週末深夜に飲みながらオタトークしてくれる配信を、こちらも飲みながら聞くというのはひとつのスタイル。 

二和餅あんこ

 ViViDのゲーマー枠にして絶叫枠。壷とかマリオメーカーとかの理不尽ゲームで悪態つきながら絶叫するのが一芸。マリオカートでもホラゲーでもイキりちらして絶叫する。
 雑談配信とかで突拍子もないことを言い出すことでもViViD随一で、BGM的に配信流してても「え」と思って耳を取られる機会も多い。素で一番変な子は多分二和餅かと思う。 

猫芒ベル

 ViViDのロリ枠。声質がそうだというのもあるのだけど、子供みたいにテキトーなこと言うのが妙に上手いから、妙に説得力がある。
 二次元業界で煮込まれて定型化したいわゆるロリキャラとは結構ずれてて、近いとしたら「三ツ星カラーズ」的なロリになってる感じ。

 ViViDの中でも活動量が多くて、ロリといってもアホの子ではないから、やれるなりに活動広げて、ビリビリ動画にも行ったり短編動画もあれこれ作ったりと、やることやってちょっとずつ成果を上げて、先日チャンネル登録者数1万人を越えた。

泡沫メモリ

 ViViDの癒やし枠。関西弁的なイントネーション(異世界だという設定があるので違うことになってる)だけど、1/fゆらぎを含むような丸く柔らかな声で物静かに話す。この声質は稀有なものがある。
 関西弁って、うるさくて笑いを取りに来るキャラばかり求められて、こういう静かで柔らかい言葉がなかなか聞かれなくなってしまったからね。

 見た目と声から想像されるような清楚系癒やしキャラがそのまま出てくるので、ViViDの中でも入りやすいタイプかと思う。入った後に清楚系癒やしキャラが揺らがない保証はしないけれど。

クロノロク

 ViViDの裏方枠。新人Vtuberとしてデビューしてたんだけれど、運営側で役立つスキルの持ち主だったらしく、運営兼任のVtuberという立ち位置についてしまった。結果、ほとんど表に出なかったViViDの運営が、たまに出なくちゃいけないときには彼が出る、って形を取れてる。
 Vtuberとしてもちゃんと話せるし、ギター弾き語りの一芸もあったりして、顔を出しただけで置物になるようなこともない、ユーティリティな存在。

 

 と、箱推しするならViViDがいいよと熱烈プッシュしておく。