堺風の頭部

徘徊、カメラ、PC、その他。

Mpow H7 (Bluetoothヘッドホン)

 最近ジムに行っていて、ちょっとバイクなど踏みながら音楽でも聞きたいなあと思うことがある。

 それでビクターのオーバーヘッド型をひとつ買ってみたのだけど、やっぱりコードが邪魔だった。
 Bluetoothのを試してみるか、と思い、適当なのを探していたら、こんな記事を見かけた。

k-tai.watch.impress.co.jp

 まあこの記事はPRだし、話半分かなあと思いつつ、3000円以下くらいならまあ失敗でも諦め付くかな、と買ってみた。

 

 

  先に結論から入ると、存外にそつが無い商品で、確かにコストパフォーマンスの高い品かと思えた。

 無線通信が不安定ということもなく、飛距離も障害物がなければ10mくらい飛んでそう。
 案外遅延も小さめで、テレビドラマなど流してみても特に違和感がなかった。

 音質はまあ、いわゆる高級ヘッドホンのようなレベルではないけれど、変な癖は少なくて、外で使うには十二分だし、室内で使っても値段の割には上々と思う。
 付属のケーブルで有線にすると、一層音質がよくなる。

 唯一首を傾げるのは操作性かな。

 

無線接続について

 私が心配してたのは、Bluetoothの無線通信の部分だった。
 今までPCやスマホで使ってたBluetooth機器というと、特に理由なく切断されたり、繋がらなくなってペアリングからやり直しとか、細かいトラブルが多かった。

 しかし、このヘッドホンは、そのあたりでのトラブルはなかった。およそ安定してつながる。
 なお、繋げた相手方の機器はASUS Zenfone Zoom。

 

 Bluetoothの電波というのは人体を貫通しづらい。そのため、スマホを左手に持って太腿あたりに下げたりすると、てきめんにブチブチ途切れる。
 これはまあ仕方ないか。ジーンズの左後ろのポケットだと、電波が体表を通るおかげか、あまり切れない。

 しかし開けたところだったらなかなかよく飛ぶようで、ジムの隅の荷物置きにスマホを置いたまま、10m程度は離れてマシンを使っても安定して音楽が流れていた。

 

 イヤホンタイプと違って、バッテリーもある程度容量をとってあるから、再生時間も十分長い。
 カタログスペックは15時間駆動、まあその半分でも十分じゃなかろうか。Micro USBで簡単に充電できるし。

 

音質

 使っているBluetoothモジュールがCSR8640というものだそうで、これはAptXとかAACには対応しない。普通のSBCでつながる。
 となると、やっぱり結構音質に影響がある。

 別に外で使う分には文句はないけれど、室内で聞くと、なんだかすっきりしない音になっちゃってるのがわかる。なんだか高音のキレが悪いとか、音の分離が悪いとか。
 遅延がある程度あるはずなんだけど、これはかなり押さえられてるようだ。さすがに音ゲーは厳しいだろうけど、テレビドラマを見てみた感じでは、別に違和感あるほど遅延していなかった。

 

 ヘッドホンとして素性が悪いわけではないみたいで、有線でつなぐとかなりスッキリした音に変わる。
 電池が切れても有線で使えるのは少しうれしいところ。

 

 ちょうど似たようなクラスの有線ヘッドホン・JVC HA-S400があるので聴き比べると、Mpow H7のほうがよほどバランスの良い音になっている。
 というかまあ、HA-S400がかなり低音過多の傾向があり(私はそれが好きではあるんだけど)、比べたらH7のほうがまともというか普通の音かと思う。

 ただ、私は好みとしてかなり低音寄りのウォームな音が好きだ。高音寄りのヘッドホンは苦手で、硬いとか寒いとか感じてしまう。
 そんな私が「H7はバランスが良い」と思っても、一般的に言えばまだ低音多めの傾向かもしれない。

 

 3000円弱で、しかもBluetoothとバッテリーまで組み込んでいて、この音質ならかなり頑張ってると思う。音だけ見ても、コスパはかなりよいと思う。

 

装着感・外装など

 私は人並み外れて頭が巨大(XLのバイク用ヘルメットが入らなかったことがある)なので、ヘッドホンも装着感が辛い場合がある。
 H7だと、バンドをめいっぱい伸ばした状態でちょうど落ち着くくらいだった。ギリギリセーフ。

 イヤパッドは耳たぶに乗るんじゃなくて、耳の周りを覆うタイプ。
 メガネ族には耳に乗るタイプは痛くなりがちなので、その点は嬉しい。

 

 外装は、まあプラの質感が結構チープに見えるかなあ。この辺、国内メーカーのほうが安くてもそれっぽく見せるのが上手い気が。
 H7は、デザインに奇抜なところがない、ごくオーソドックスな形をしているから、質感だけもろに目に入ってしまうのかも。
 色はほとんど真っ黒、ロゴも大きすぎない、と、つけて街を歩いても「ヘッドホンしてるな」以上の印象を与えないと思う。おじさんにはちょうどいいね。

 

操作性

 操作性だけは、ちょっと首を傾げる。

 ボリューム上下ボタンがあるのだけど、これは長押ししないと音量調節にならない。押してから音量が動くまでラグがあるので、微調整がうまく出来なかった。スマホ本体触ったほうが早い。
 ボリュームボタンを短く押すと、曲のスキップ・巻き戻しになる。

 私には、短く押してボリュームにしてほしいな。

 

 電源ボタンは、長押しするとパワーオン。すでにペアリング済みの機器があれば速やかに接続される。
 このときに、結構大きめの音で「Power On」「Connected」と声が出る。ちと音量下げてほしいが、今何をしてるかはわかりやすい。

 しかし、電源オフのつもりで長押しすると、まず「Disconnected」とBluetoothが切れ、すぐ「Pairing」とペアリングモードに入ってしまう。さらに押し続けると、2秒ほどして「Power off」と電源が落ちる。
 まあ、考えてみればこうしないとペアリングモードに入りようがないんだけど、電源切るのに結構時間がかかるなあ、とも思う。

 理想を言えば、電源はスライドスイッチにして独立させてほしいが、まあコストもあるから仕方ないか。