かの漫画村が潰れたと聞いた。
そのへんでつらつら思うことを書く。
近頃は無料で読めるウェブ漫画雑誌サイトが多数あって、しかもクオリティも高くて面白い作品がいくつもあって、結局単行本買っちゃう、と、私はそういう行動様式に自然となっていっていた。
こんな恵まれた時代に、違法サイトなんて危なっかしい手段を取って漫画読む必要があるのかな、と不思議であった。
と思ったけれど、まあ、ワンピースみたいな、無料では読めないけど、常識化していて周囲と話を合わせるために読んでおかないと困る作品を読むためなのかな。
共通言語的な作品があるってのは、私も80年代に週刊少年ジャンプを毎週読めなかったことでちょっと浮いたし、わからんでもないが。
そういう世間に背を向けた生き方をしていると、私みたいに、未だにワンピースを1ページたりとも読んだことがないことを持ちネタにするような歪んだ大人になる。チョッパーとは仮面ライダーの敵役か?
とはいえ、やっぱりその程度は、違法行為を是とするには弱い。
友人との話題になる作品が必要なのはわかる。けれども、それは別に、世間的なヒット作でなくてもいいだろう。
私は幸い友人に恵まれて、売り物の雑誌でもウェブ雑誌でも、実に面白い作品を見つけて教えてくれる友人がいる。
教えてもらえば私も読むし、もちろん時には逆もある。
そうやって友人間の共通言語になる作品ができていくし、趣味の友人ってそういうものだと思うんだけどな。
誰でも読んでる漫画を面白いといわねばならん機会はあっても、面白いと思う漫画を勧めたら読んでくれる趣味の友人はいない、と、そういうこともあるか。うーん。
私も、幼稚園から中学までそうだった。こういうのはめぐり合わせだからなあ。高校で初めてそういう友人ができたときには感動したもので、彼らとは未だに付き合ってるな。
まあ、勧める相手がいなければ、私に勧めてくれたら聞くけれど。
あとは、「買うお小遣いがないから漫画村で読む」という若い子もいるんだと思う。まあ、中高生くらいはお金ないしねえ。
けれど、むしろそういう頃の方が、正規に読めるウェブ漫画雑誌サイトを片っ端からチェックするようなモチベーションが持てる気もするなあ。
私だって中高生の頃、PCゲームソフトを買えないから、自分でマイコンBASICマガジンのリストを打ち込んだり、プログラミングを勉強して自分で作ったりしたけれど、あのモチベーションはマニーの無さが生み出していた。
成人して漫画くらい気軽に買える余裕ができてしまうと、買うものが増えてひとつひとつを丁寧に読めてなかったり、今読み続けてる作品で十分だと思って新規発掘する気なくしたりもするのだ。
私なんか「連載がウェブで無料公開されているのを読めてないのに、単行本は買ってる」という作品がいくつあることか。しかも紙やなくて電子版買ってるんやから、中学時代の私から見れば驚異的無駄遣いかもしれん。
単行本を買うというのは、できる私がやりたいからやってるだけのことだ。
お金を払わないと漫画家さんも出版業界も滅ぶー、とかそれ以前に、値札分くらい対価を支払うほうが気分が落ち着く。一冊1000円しないくらいだし、流石にいい大人が出せないとはよう言わん額だ。
別に、お金がないからウェブ掲載分だけ無料で読み続けるのも、何も後ろ暗いことはない。それで面白いのを見つけたら、面白いと友人に吹聴して回れば十二分だろう。
やはりお金のない若い子は、無料で堂々と読めるサイトを片っ端から巡回するのがいいと思うのだ。見る目も養われる。
そして面白いと思う作品があったら私に教えてください。
以上の長い文章をまとめると、
- フリーで読める漫画サイトが今時たくさんあるので
- 面白いのもたくさんあるからどんどん読むべし
- 私は横着なので新規開拓があんまりできてないから
- 面白いの見つけたら教えてください
ということです。
ここから、私が読んでるウェブ漫画をずらずらリストアップする。
どれも見つけた当時は特にヒット作だったわけじゃないと思うんだけど、気がつけばヒットしてたり、アニメ化されたりドラマ化されたりしたものも多い。私の見る目が確かなんだろう。
あさのゆきこは過去作含めて全部すごく良いのだ。
「孤独のグルメ」再発掘以来、食事漫画は無数に出たけれど、この作品ほど「孤独のグルメ」の亜流を正しくやってるものは思いつかないな。
リイドカフェの連載作品は、ちょっと正気ではついていくのが難しいくらいの強烈なのが多いけれど、私は「ろりめし」とこれが好き。
この作品も相当に尖ってはいるんだけど、なんというか、人を選ぶような尖り方ではないというか。
人を選ぶくらい尖りすぎてるのはこっち。
文豪をキャラクター化するやつはいくつかあるけれど、私はこれが好き。
テレビで中継見る、という程度の相撲ファンを軽くぶっちぎってくる内容がいい。単行本が出て止まってるのが残念だけれど。
気がつけば人気作家の人気作品になっちゃっていたけれど、私は「アクアリウム」からのファンだからな、と老害アピールを欠かさない。
まんがタイムきららで好きだった漫画家さん。
FGOのキャラクターの元ネタになってる偉人などを扱う漫画なので、FGOやってなくても読める。
「WJ大好きな中年漫画家・堀博昭先生」
アイドルマスター シンデレラガールズ After20|サイコミ
サイコミはPCで少し読みづらいのが惜しいんだけど、どうにかならんかなあ。
水無月徹は心のふるさとだからな。
話の最後についてる作者コメントが絶妙に外してきて味わい深い。
ウェブ雑誌サイトは多数あるけれど、くらげバンチは長期連載が多くて、じっくり付き合えるのがいいように思う。働かないふたりなんてもう何年目だっけ。