堺風の頭部

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最近アーカイブ全部見たVtuber (2) 舞鶴よかと(方言Vtuber探し)

 前回記事の理原ひなりはちょくちょく大分弁の出てる子なのだけれども、方言萌えというのもひとつのジャンルであるのだ。

 かくいう私も、ウチナーグチとか鹿児島弁のイントネーションが好きである。
 東京にいて千葉テレビが見れた頃は、「ハルサーエイカー」やら「薩摩剣士隼人」やらを方言を聞くために観てたものであった。

 そういうわけで、方言Vtuberを探してみた……のだけども、しかし意外と難しい。
 はっきり方言だと明言するVtuberは少なかった。理原ひなりも、別に大分弁Vtuberを自称してるわけではなくて、むしろ油断すると露呈する感じなのだ。そういうシーンを見つけ出すには結構聴き込まにゃならん。

 ともあれ、自己紹介動画で初手から丸出しになってるような、見つけやすい範囲で発見できたVtuberをピックアップしてみた。

 

 

舞鶴よかと(博多弁)

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 博多弁は方言萌え人気が高い印象があるのだけど、そのせいか、博多弁Vtuberはすぐ見つかった。人気方言だと、あえて丸出しというのもウリになろう。
 私は人気方言でなくとも飛びつく構えなのだが、和歌山弁とかは今のところ見つけられていない。

 私の知ってる博多弁キャラといえば、「博多弁の女の子はかわいいと思いませんか?」はもちろんとして、「ホームセンターてんこ」も思い出すなあ。

 

 福岡は近頃伸び盛りで賑やかな街だし、東京に対して、「こっちは田舎なんじゃないか」などとコンプレックスを感じなくてよいのかもしれないな。
 というか、そういうの植え付けてくる奴がおる。私も、東京で大阪弁喋ってたら「大阪の奴は東京でも訛り隠さないから生意気」などといわれたことあったもので。
 まあ大阪人は、東京へのコンプレックスどころか過剰な敵対意識があるので、「やかましわ東夷の坂東訛りが」と、ますます大阪弁丸出しにするんやけども。
 ぜひ東京に住む・行く福岡人も同じようにして、東京を各地の出身者が好き勝手な方言丸出しで喋る言語のカオス地域にし、自称標準語を武蔵弁という坂東の一方言という本来の位置に戻す革命に加わってほしい。博多弁には最早その力がある。

 

 ともあれ、舞鶴よかと、実に清々しく全力で博多弁。声量も全開。
 声は常にでかいけど、動画にミキシングされてる音量は結構バラついている。なので、小さめの動画に合わせて音量上げたら、次の動画の冒頭から耳をつんざくような大音声が飛び出してくることがある。ヘッドホン視聴では注意。
(編集スタッフさんが入ってる動画と、よかとひとりで作ってる動画があり、前者の音量は揃ってるけど後者は必ずしもそうでもない、という感じ)

 

 多くは5分以内の短めの動画で、キリっとひとネタまとめてるものが多い。
 ネタはいずれも福岡関係で、福岡の飲食店やローカルフード食レポ動画、方言ネタなど一貫して博多ご当地ネタ。
 よく練られたネタを仕込んだ台本を、張りがあるよかとの博多弁で読まれるスピード感に、映像も遊び心がありクオリティも高い。

 ちょくちょく使ってる、「とっとっとーとっとっとー」といってる短い歌、あれも洗脳ソング的ですごくよい。

 最近はライブ配信もやるようになったようで、そのアーカイブは1時間くらい。長時間に渡って博多弁のハイテンション喋りが続く方言萌え動画だ。

 

 総じて真っ当に面白いので、特に方言にこだわらなくてもオススメできるチャンネルだと思う。
 また、博多弁がフックになる人であれば、Vtuberが全く初めてで文化的文脈がわからない、という人でも入門用にいいかもしれない。文脈わからないと伝わりにくいVtuber定番ネタとか、他のVtuberの話を出すとかがあんまりない。一貫して博多ネタ。

 

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 後者のギャルゲー世代丸出しのネタ……

 

方言Vtuberサーフ

 ここからは、まだ全部は聞いてないけど方言キャラ探して引っかかったの。

 

星菜日向夏(宮崎弁)

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 宮崎弁がちょろちょろこぼれる、名前通りの宮崎キャラ。
 舞鶴よかとのように出しっぱなしではなく、ある程度標準語を装ってはいるけどぽろぽろ出ているタイプ。

 1時間ぐらいの雑談ライブ配信が多数あるので、宮崎弁を楽しむために流しておくには至便。

 

 福岡県(舞鶴よかと)→大分県(理原ひなり)→宮崎県(星菜日向夏)と東九州方言Vtuberが繋がったけど、わりと共通点が多いようにも聞こえるな。少なくとも声がでかい。
 現地の人にはぜんぜん違うように聞こえるのだろうけど。
 まあ、大阪人は大阪弁と京都弁はもちろん神戸弁とも区別するし、なんなら摂津・河内・和泉をそれぞれ聞き分けるようなもので。

 熊本・鹿児島と沖縄にはそれぞれ知人がいて、私の耳には、単語は違えどイントネーションは通じるように思えていた。でも東九州とはちょっと違うように思う。
 九州弁は東西差があんのかな。長崎や佐賀はどうなんだろう。

 

めん たいこ(博多弁)

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 博多弁はやはり強くて、丸出しキャラは他にもすぐ見つかった。

 舞鶴よかとが破壊的に賑やかだけれど、こちらはもう少し年長設定でもあるためか、だいぶ落ち着いて喋る。博多弁が破壊的にやかましい方言というわけではないらしい。
 博多弁を聞くという目的には好対照で、好みで選べるところ。

 これも短めのネタ動画が中心で、一部はライブ配信のフリートーク的なのがある、と、動画の構成も舞鶴よかとに近い。博多弁を流しておきたいときも、スパッと小ネタ動画を見たいときも対応できる、視聴しやすいVtuber
 福岡ネタが中心の舞鶴よかとに比べると、いわゆるVtuberがやりそうな、ホラゲー配信やらUSAゲームやらが少し多め。

 

 ライブになると酒片手に喋り始め、えっ、と思うくらいハイペースで空けておかわり取りに行くような面も。まあ博多の女は酒強そうではあるけれど。
 モンゴル人は生水は危険なものだと考え、馬乳酒を水代わりに飲まなければいけないから、酒に弱い遺伝子が淘汰されてしまってほとんど全員がウワバミだと聞いたけど、九州もそういう土地だというイメージがある。間違ってるけど。

 

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 犬鳴峠ネタがよかと・たいこ両方にあるのだけど、そういえば私の出生地である和泉国にも犬鳴山という山があって、泉佐野市のゆるキャライヌナキンだ。
 犬鳴トンネルは泉佐野の犬鳴山にもあって、肝試しスポット扱いされているのもまた同じ。ただ、福岡の犬鳴峠は正式名称だけど、泉佐野は違う(犬鳴山を通る和歌山に至る府道があり、犬鳴峠と呼ばれてはいる)。

 

東方いなか(津軽弁

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 津軽弁Vtuberが見つかって一気に北に飛ぶ。
 青森弁じゃなく津軽弁というあたり、八戸とか東の方(南部地方)とはまた言葉が違うんだろうか……と調べてみると、やはり南部弁は別らしい。津軽弁三上枝織がやるから多少認知していたけど、南部弁の方はちょっと聞いたことないな。

 字幕付きなのが津軽弁初心者にも優しい。正直、ないと無理かも。

 

 そういえば、前に石川の友人に聞いたら、「どうせ年の半分は積雪や路面凍結で乗れないから二輪乗る人少ない」といってて、たしかにそうだろうと思ったんだけれど、東方いなかは二輪ツーリング動画も上げている。
 どうなんだろう、ライダーは珍しいんだろうか。

 ヤマハMT-25に乗ってるというのは好感度が高い。私もヤマハ党でな。

 

SAKAE(気仙沼弁)

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 気仙沼の方言ってどういうものか、とうぃきぺに聞いてみたら、ケセン語という名前がついているらしい。まじで。弁じゃなくて語。
 とはいうものの、動画では手加減されているようで、字幕なしだけどほぼ意味はわかるくらい。理解できないまま耳に入り続けるのはやや辛い(字幕に集中しないといけない)ので、手加減が嬉しい。

 最新動画が3ヶ月前で止まっているけれど、Twitter見る限りは単に忙しいだけっぽいのでぼちぼち。

 

月ノ角らび(秋田弁・単発)

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 普段は特に秋田弁は出してないけれど、特集回があったVtuber

 そういえば以前、「アキタランド・ゴシック」っていう妙に面白い漫画があったのだけれど、秋田の人は秋田県をアキタランドって呼ぶんやろか。

アキタランド・ゴシック (1) (まんがタイムKRコミックス)

アキタランド・ゴシック (1) (まんがタイムKRコミックス)

 

 あるいは、秋田県ではこの漫画が大ヒットしていて誰でも読んでて当たり前、秋田県=アキタランドとすっかり定着してるとかなんだろうか。あれ面白いからありえるかもしれん。

 

葵きゅあ(名古屋弁

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 東北と九州に偏ったので、じゃあ真ん中はと検索すると、名古屋弁がいた。

 愛知の隣県在住の友人が「名古屋弁は汚くてかわいくない」と情け容赦ないこというてたけども、葵きゅあを見ていればイメージを覆してくれるだろうか。
 友人以外からつけられてるイメージも、「名古屋はええよ!やっとかめ」とか、「花の慶次」で信長公や秀吉が出してるのを見かけるとかで、きれいでカワイイな印象を持てる機会は確かにないな。

  

酒見姉妹

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 具体的にどこ、と明言されていないけれど、方言が出るとは自称しているし出ている。見当が付くような気もするし、思ってるのとぜんぜん違う場所だといわれてもそうかもしれん。

 ここまで声のでかい方言Vtuberが多かったけれど、こちらは珍しく物静かなタイプ。花札モチーフのキャラデザインといい、落ち着いた味わい。

 あいにくもう活動停止しちゃっているので、アーカイブが残されるのみ。ゲーム実況配信が多かったようだ。

 

他にもあったけど

 見つかったのは東北と九州ばかりで、いささか極端な結果に。

 まあ、ある程度離れないと特徴になりにくいのかもしれない。
 大和弁Vtuberがいたとして、大まかに「関西弁」以上に詳しく分かる人も限られよう。(奈良盆地では「大和言葉に訛りなし」といって、これが標準的日本語であって京都や大阪は変質しているという解釈がある)
 私も関東方言はわからないので、山梨と横浜と群馬の方言聞き分けろといわれても、そもそも違う言葉だと認識しないと思う。群馬弁だといってベルベル語に字幕つけた偽動画作られても見抜ける自信がない。

 山陰とか北陸も、私は全く知らんから興味はあるんだけれど、今は見つからず。

 

 あと、探している過程で、最近始めたばかりの個人Vtuberも引っかかってきた。
 でもそういうのだと、明らかに訛っていても、その訛りをウリやネタにするつもりがあるかどうか判断しかねることがあるので、この記事には書かなかった。
 あとその、方言ネタをやってるのはいいけど、それはちょっとまずくないか、と思うような企画をやっちゃってる事例もあった。カスタムキャストで簡単にやれるようになったもんだから……