堺風の頭部

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我が家のαショック2018 (α3000を買いました)

 少し前から、たまに行く量販店の在庫処分品に、α3000というカメラがレンズキットで置かれていて。プライスも2万円を下回るくらいで、まあ捨て値。

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 この通り、ずいぶんゴロっとしたデザインで、見るからに一眼レフっぽい。
 てっきりAマウント機かと思っちゃって、いくら私でも今更Aマウント機を2万円で買ってもしゃあないかなー、と思ってたら、これはEマウント機のミラーレスであると。

 なんでこんな、せっかく小型軽量のEマウント機をうすらでかい一眼レフ風ボディに突っ込んだカメラを作ったのか。

 というのも、発売当時(2013年頃)には、海外では小さすぎて見慣れないミラーレス機の売れ行きが悪くて、まだ一眼レフに需要が偏っていた。
 だからEマウント普及のためのつなぎとして、一眼レフ風のボディサイズを持つEマウント機を出す、という策に出た。

 この策が成功だったのかは知らないが、後継機はひとつ、α3500が出ただけでその後は消えたようだ。
 ニコンキヤノンさえミラーレスに進出した2018年、海外でももう、このようなカメラは必要なくなったのだろう。時代の徒花という感じ。

 

 でまあ、明らかに部屋で撮った写真であるように、買っちゃったのだ。

 理由は色々ある。
 まず海外専売モデルだけあって、インターフェースを日本語にできない。だから、安かろうと一般の方には売りづらいだろう。私はカメラ用語なら別に英語でも問題ない。
 Eマウントなのに一眼レフみたいな巨大ボディも、身体も手も大きくて、多くのミラーレス一眼が持ちにくい私には、かえってちょうどいい。

 なにより、Eマウント機では随一のイロモノでしょう。イロモノ大好き。
 PENTAXでもしっかりK-01を新品で買ってる私だぞ。一眼レフをマウントそのままミラーレス化したK-01、ミラーレスをマウントそのまま一眼レフ形状にしたα3000、鏡写しのようだ。

 なにかこう、縁がある感じするじゃないですか。多分私が買ったら一番喜ぶ。他の人が買っても、微妙な仕様の古いカメラを掴まされただけに感じると思う。
 安いし。

 

目次

 

α3000について

 発売は2013年の秋頃で、日本はNEXシリーズの末期くらいの時期。翌14年から、NEXのブランドが消えてみんなα5000 / 6000系になっていく。
 元々レンズキットで400ドルくらいのローエンド機だったようだ。アジアや東欧などで売られただけあって元々安い。

 

スペックなど

 センサーはAPS-C 2040万画素。Exmorなのはもちろん。
 実はαシリーズで2000万画素というのが結構なマイノリティで、他にα5000と、日本にないα3500だけ。

 エンジンはNEXと同じBIONZらしい。2014年のα5000からはBIONZ Xになる。
 最高感度はISO16000。

 シャッターは平凡な最速1/4000秒。
 シンクロ同調速度は多分1/250秒。ホットシューにフルマニュアルストロボを付けてテストした結果、1/250秒なら幕が全開するように見える。
 しかしそれ以上の速度でもホットシューは作動する。誤設定に注意かな。

 手ぶれ補正はボディにはなく、レンズ側。

 

 一眼レフスタイルを取るだけあって、覗き込むタイプのEVFがついてるのが嬉しい。

 バッテリーはNP-FW50なので、ソニーでは広く使われてるやつ。

 

 中身はほぼNEX-3Nと同等の機能っぽい。センサーだけα5000と同じかな。

 重量は、説明書によるとバッテリー・メモリーカード込みで411gとあるが、そんなにないと思うけどなあ。持った感じがスッカスカに軽いと思うくらい。
 PENTAX K-01は公称560gで、それに50g程度のDA40mmXSをつけて600g。α3000に200gのSEL1855をつけたら、公称値は同等のはず。が、α3000のほうが明らかに軽い。

 

操作系など

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 モードダイヤルがあるのが嬉しい。

 EVFと背面LCDは完全に手動切替のみで、近接センサーなどもない。
 EVFで使用中なら、設定メニューだろうが撮影画像のポストビューだろうが、なにもかもEVFにしか出ない。
 常時背面LCDでミラーレス的に撮影する分には何も困らないけど、EVFは特に使いたいときに明示的に使う感じになりそう。常時EVFは不便。

 ホットシューは、一般的なのが使えるタイプ。

 

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 背面。

 まさかの十字キー兼用ダイヤルというコンデジみたいなインターフェースだが、これはNEX系はみんなそうだったようだ。一眼レフっぽくはないが、NEXはこういうもんだというならこうなんだろう。

 

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 左側面のでかい蓋をあけると、広々としたスペースにMicro USBコネクタとSDカードスロットだけ。
 スロットにはメモリースティックPRO DUOも入るが、今手元にないな。PROじゃないメモリースティックだとエラーが出た。

 現代的には便利な、USB充電対応。持ち出すときに荷物が増えないし、緊急時にモバイルバッテリーからの充電もできるだろう。
 もちろん同じケーブルでPCへのデータ転送も可能。Good。

 

 全体的に見ると、NEX-3よりちょっとカメラ的に充実した操作系。
 NEX-3系にはないモードダイヤルやホットシューが、α3000にはある。

 このうすらでかいボディにNEX-3系と全く同等のインターフェースだったら、さすがにちょっとカメラとして不足が多すぎる。まあ、納得できる落とし所かと思う。

 

  うすらでかいだけあって、身長183cmのでかい手でもしっかり握れる。しかしややグリップが細めで指はあまり気味なので、もう少し平均的な手でも握れると思う。
 最近は一眼レフでも小さすぎる機種が結構あるけど、ああいうのではない。

 

キットレンズSEL1855

 スペック的にはありふれた、APS-C用18-55mm F3.5-5.6。
 どこのメーカーも作ってるようなレンズだが、キットレンズなのにしっかりした金属外装。ズームリングの操作感も実になめらか。なんだか上質な作りだ。

 そこそこ寄れて最短25cm。
 撮影倍率0.3倍。フルサイズ換算でほぼハーフマクロだから、十分自由が利くレンズ。

 インナーフォーカスのようで、フォーカシングで全長は変動しない。そのかわり、近接撮影でやや焦点距離が短くなるため、撮影倍率が下がる。
 ズーミングでは普通に伸びる。テレ端で伸びるタイプ。

 フードも付属してたのが嬉しい。PENTAXは省略しちゃうんだ……

 

使ってみた&作例

 では、近所を散歩して撮影してみた。

 

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 テレ端でマクロ撮影してみる。

 まあミラーレスだから当然ではあるけど、絞るとそれがファインダーに反映され、被写界深度が替わる。一眼レフにはない感覚だ。

 しかし一方で、EVFの解像度が低いのも感じてしまうなあ。400x230の9万2000画素らしい。手前のふたつのどちらにピントが合ってるかは識別できないくらいだったと思う。
 またEVFのダイナミックレンジもあまり広くなくて、ファインダーで黒つぶれしてるのに撮影画像はOKだったり。

 

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 ワイド端で最短近く。
 しかしボケはなかなかきれいなレンズにも見えるな。

 

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 広角端、もしかして陣笠歪みかなあ。雨樋と、右下のブロック塀の目がなんだか怪しい歪みを……

 今回はあえて全て補正無しで撮ってきたが、素直にオンにしたほうがいいかも。
 PENTAX機ではレンズ補正の有無をすぐ変更できるが、α3000だとメニューに入って、撮影設定じゃなくSetupの方で変更。頻繁にオン・オフする想定ではなさそうだ。

 またこのシーンは、ファインダーではお社の周りはほぼ黒つぶれしていた。

 

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 鶴見橋商店街の温泉。渋い。
 しかしこのカットでもアンダー気味の露出だなあ。アンダー気味かな、とはファインダーでも思えていたのだけど、実際そうらしい。

 

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 光学ファインダーと違って、太陽を画面に入れても目がやばいことにならんのはメリットかな。
 この程度のゴーストが出るだけなら、なかなか逆光に強いのかもしれない。

 

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 このカットは、55mmテレ端のF5.6開放。
 まあ、破綻するような写りをしているわけではない、のだけど……

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 等倍だと、真ん中あたりでもこれくらい。周辺はもっとかなり頼りない。
 まあ梅レンズのテレ端を開放で、カリっと写れと要求するのが無茶なんだけど。
 多分センサーの方もローパスレスじゃないと思うし、そのせいもあるかな。

 

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 でもある程度近い距離の被写体だと、まあまあ粗が出ない感じ。

 

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 ちょいアンダー傾向な露出が、空の青を濃い目に出す。

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 広角端で、F11まで絞られてることもあり、まあまあ解像感もある。

 

使用感まとめ

 私には持ちやすく撮りやすいサイズ感のカメラだった。
 多分、平均的にはうすらでかいカメラ、または中級機みたいな偉そうなカメラに見えると思う。

 商店街でぶらぶらレトロ看板とか撮ってたら、自転車で通りすがりのおっちゃんが「ええカメラもってるなー」と言って走り去ったり。
 公園ではおじいちゃんおばあちゃんにやはり「ええカメラもってるなー」で話しかけられて、しばらく談笑して、おばあちゃんのポートレートを撮って送ることになった。

 ちなみに、SEL1855はテレ側で糸巻き歪みが出るみたいなので、ポートレートなら歪曲補正は掛けないほうが細めに写る。

 

 ただ、グリップはいいんだけど、十字キー兼用ダイヤルの操作系はやっぱ慣れないな。
 コンデジだと思えば上等な部類の操作系なのだけど、一眼レフ並のサイズのものを一眼レフのように握っているからかな、なんか違和感が……

 

 USBケーブル一本で充電もPC転送もできるのは非常に楽。PENTAXにもここは真似てほしいんだけどなあ……
 SONYのカメラは結構昔から、USBコネクターが標準のmini-Bだったり、ACアダプターつないで本体充電できたりする機種多かったのよね。カードやバッテリーの抜き差しが要らない設計は嬉しい。

 また、フリーでダウンロードできる現像ソフト「Imaging Edge」も、あっさりした仕様だけどなかなか使いやすい。いい感じ。
 撮影後の簡便さは素晴らしいなあ。

 

 操作系でちょっとわからんのは、AF位置を手動選択する時、いちいちメニューの奥底にまで入らないと測距点を変更できないっぽかった。
 普通に考えて何らかのショートカットがある気がするんだけど……

 レンズ補正有無の切り替えといい、なぜかえらくメニューの深いところまで行かないと変更できない撮影設定がいくつかあるのよね。
 そのくせ、撮影モードからボタン一つでヘルプを呼び出せて、あれこれ説明を読める。あんまり他のカメラで見覚えないけど、これボタン一つですぐ呼び出せなあかんかな……

 

 EVF・背面液晶が完全手動切替なのは、まあ、コストのせいだとして納得する。

 スイッチ入れてから撮影可能になるまでが早いのは美徳。
 もしかしたらPENTAXが遅いんかもしれんけどな。K-70は起動時ダストリムーバルも含めると、3秒くらいかかる。α3000は1秒でいい。

 

これから

 サードパーティに捨て置かれているKマウントと違って、Eマウントは中華レンズありシグマありで、安くて美味しそうなレンズが多々ある。
 60mm F2.8 DNなんか萌えるなあ。
 ミノルタンではなかったので、「αには純正しか許せない!」といった思想もないし。

 オールドレンズも、なにせEマウントならなんぼでもマウントアダプターが出るしな。色々夢が膨らむぜ。