祖父が北畠親房が好きだったらしく、私自身や家族にそういう形跡がちらほら見える。
そういう縁で、「神皇正統記」を読んでみようかと思ったのだけど、何度か書店の店頭で探した限りは見つからなかった。そして検索してみたら見つかったのが、上のサイトだった。
これは有り難いということで早速、電子ブックリーダーで読みやすいように整形してみた。
前提
- 読むデバイスは、SONY Reader PRS-T3 (他のデバイスでもおそらく問題なし)
- 縦書きPDF化には、青空キンドルtext版を使う。
- 一旦「世界の古典つまみ食い」から全文をコピーし、テキストエディターに貼り付けた後、必要な整形を行ってから青空キンドルに渡す。
- テキストエディターはoeditを用いる。
(正規表現で検索・置換ができるものならなんでもいいはず)
整形
まず、一行目にタイトル、二行目に作者とする。
目次は機能させるのも面倒なので、削除していいかも。好みで。
ふりがなのルビ化
「世界の古典つまみ食い」では、ルビ・脚注などがすべて()括りで記載されている。
一部、全角()が半角になってしまっているものもあるので、先に全角に統一する。
青空文庫では、ルビは《》でくくることになっているので、一旦(を《に、)を》に単純置換する。
ルビを「」内に移す
「世界の古典つまみ食い」では、カギカッコ内の文字列のルビが、「日本」(ヤマト)という形で書かれている箇所がある。
しかし青空キンドルは、「日本」《ヤマト》ではルビと認識できないので、「日本《ヤマト》」と改める。
oeditの置換で以下のようにする。
検索文字列: 」(《[^》]*》)
置換後の文字列: \1」
注釈の処理
「世界の古典つまみ食い」では、欽明天皇の御代(=六世紀)といった形の注釈がある。
また垂迹(すいじやく=仏のなり代わりとしての神)といったルビと注釈が連続しているものもある。(先の手順で()は《》に置換済み)
まずルビ・注釈連続のものを切り離し、垂迹《すいじやく》《=仏のなり代わりとしての神》とする。
oeditの置換で以下のようにする。
検索文字列: 《([^=》]+)=([^》]+)
置換後の文字列: 《\1》《=\2
これでルビと注釈が分離された。
ここまでの処理で、「《》内に=を含むものは注釈」という形になっているので、注釈の《》を()に戻す。
検索文字列: 《([^》]*=[^》]*)》
置換後の文字列: (\1)
見出し付け
細かく見出しをつけるのは手間だが、神皇正統記 巻一から巻六まで、それぞれは見出しとして、直前に改ページを入れておく。
これは無理に一括置換しなくても、「.*巻*$」で検索して[#改ページ]を直前に貼り付ける程度でいいのでは。
これくらいの処理をしたものを青空キンドルに流し込めば、まあまあ読みやすくなったものが得られる。