堺風の頭部

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Cloud Flash CLF-WF01 Rev.2メモ

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 でんでんタウンのツートップで、こんなのを見かけた。200円。

 かなり前からWiFi SDカードって使ってみたかったんだけど、たかがSDカード抜き差しする手間を惜しむために数千円払うか? ということでずっと躊躇していたのだけど、これなら文句ないや。

 そういうわけで、早速使ってみた。

 なお公式サイトはこちらになるようだが、ろくすっぽ情報なし。紙のマニュアル付けないからサイトを見なさい、とあるけど、うーん。
 とはいえ、もう商売にならなくなって数年経過しても、ドメインを維持しているのはりっぱかもしれない。

 

 

通常の使用手順

 まずは当然MicroSDカードを挿す。
 ただ単に通常SDに変換するだけのアダプターでさえ結構相性を出しがちだから、これはどうかと心配したけど、とりあえず手元のPanasonic製 8GB Class 4のものはすんなり認識。

 それをカメラに投入してスイッチオン。

 しばらく待つと、「Cloud flash」というSSIDWiFi電波が飛ぶので、そこに適当な機器で接続。

 接続したら、ブラウザで「http://192.168.1.1/」にアクセスすると、設定や転送ができる画面にくる。

 Status / Setup / Pictures / Videos とナビリンクがある。

 Statusは、WiFiSSIDやらチャンネルなどを確認できるだけ。

 Picturesは、現在MicroSDに保存されている画像の一覧が出る。ダウンロードなどもここからできる。別に説明されなくても見ればわかるような画面だ。
 Videosも同様だろう。ただ、どんな動画形式ならいけるかは不明。

 

Setupについて

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 Setupは、こんな画面になる。

 デフォルトだと、パスワードのないWiFi電波をいきなり周囲に飛ばしてしまう。
 すると、周囲のスマホがこのSDカードの電波をキャッチして接続して、WiFi通信に切り替えてしまう。しかしインターネット接続がないから、スマホは通信エラーを出す。
 迷惑行為以外の何物でもないので、みんなスマホ持ってる現代には設定必須だろう。

 WPA2のパスワードを設定しておけば、周囲のスマホが勝手に接続しようとしたりはしない。
 副次的に、他人にSDカードを覗かれるリスクもなくなる。

 

Auto WIFIについて

 Auto WIFIという項目をNoにしてみると、カメラを起動しても勝手にWiFiの電波を飛ばさないようにできる。

 こちらのサイトの情報によるが、MicroSDカード内に生成される以下の画像がWiFi On/Offのキーになる。

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 うちでは、MicroSDの /DCIM/199_WIFI/WSD00001.JPG に保存されている。
 これをカメラの再生モードで削除すると、WiFiがOnになる。(即応するわけじゃないので、削除してから30秒くらい待機すべし)
 カメラの電源を切って入れ直せば、この画像は復旧され、WiFiもOff状態のまま。

 これで、必要な時だけWiFiをOnにする運用ができる。バッテリーライフの悪化も抑えられそう。
 プリミティブなやり方だけど、なかなかよく考えたものだ。

 もうひとつ、「RECOVERY」と表示された画像も保存されているが、これを削除してやれば、WiFiパスワードなどの設定が初期化されるようだ。パスワード忘れた時などにはそれで。

 

FTP転送

 写真のダウンロードはブラウザ経由でも簡単に行えるのだけど、複数画像をさっさと落としたい時には、FTPも使えるとこちらのサイトの情報で知った。

 WiFiが接続された状態で、FTPクライアントで接続先を192.168.1.1、ポート21でユーザー名・パスワード共に空欄(anonymousモードがあればそれで)。
 私はAndroidでのFTPクライアントにはAndFTPを使った。

 

 どうも専用のAndroidアプリなどが用意されていたっぽいけど、公式サイトにあるとおり、更新作業のため一旦削除、そしてそのまま復活していないようだ。
 しかしブラウザ経由のhttpやら、昔から当たり前に使われているftpといったプロトコルで扱えるのが偉い。これならアプリのサポートなどなくてもいける。

 

用途

 これをどう使うか。

 母艦のWindows PCには少々面倒だ。
 デスクトップPCだから有線LANが繋がっているし、WiFi子機を追加してCloud Flashに接続しても、192.168.1.1へのアクセスがうまくいかない。
 なにかやりようがある気がしなくもないが、私あんまりネットワーク関係は強くなくて……

 

 デジカメからAndroid機への転送に関しては、期待通りに扱える。
 デジカメで撮影しておいた写真をスマホに飛ばしてTwitterに投げる、というようなことも、カードリーダーなしにできる。

 

Hack

 どうも、SDカード内にARMの組み込みマイコンが入っていて、Ubuntuがごく小さい構成で動いているとかで。
 httpdが動いてるのは公式の使い方だし、なぜかftpdも動いているし、さらにいえばtelnetdまで走っているとか

 まあ私はLinuxに関してはタコだし、ましてx86じゃなくてARMだといわれると何も面白いことはできないけれど、できる人は面白いことやってそう。

 KeyASIC Ka2000というSoC?を使ってるらしくて、これはPQIAir Card IIなど同等のアダプター製品や、WiFi SDカードにもよく使われているとのこと。
 なんかPQIのファームウェアをこれに書き込んだら機能が上がるとか……(多分、標準状態だとPCからのアクセスに難があるのが解決しそう。ライセンス的なことなどは問題あると思うし、私は現状ではやってないけれども)

 

まとめ

 これだけ面白いブツだとわかっただけで200円の価格はペイしているので、あとはデジカメで撮り歩きしてからそのままTwitterでつぶやくためになど、有効活用しようかと思う。

 現状はMicroSDがClass 4なので、Q-S1のRAWで撮ったらあからさまに遅くて困るのだけど、アダプター側はClass 10に対応するそう。
 Class 10のカードくらいは買っておこうかな。