堺風の頭部

徘徊、カメラ、PC、その他。

2017年 りんくう花火

enjoyrinku.com

 行きやすいところで花火大会があったので。

 人が多いのが嫌、という怠惰癖があるので、祭りとかの類にはほとんど行かないんだけれど、Photodnが一時花火大会写真祭りになったので、今年は影響されてみた。

photodn.net

 

 

 で、私は花火の撮影はずいぶん久しぶり、というかほとんど初めて。10年以上前に一度あるくらいかな。
 りんくうタウンの花火は、95年から2004年まで開催されてから長く中止されて、2012年に復活しているんだけれど、その長期中止前に一度撮影したことがあるだけ。
 私が遠方の花火大会を見に行ったりするはずがないしな。

 そんなわけで、正直撮り方をよく知らない。
 今回の撮影は、勉強を兼ねて。


 前にやるときに調べた記憶と、今持っている知識を合わせて撮り方を考えた。

  • 絞りは深く絞る
  • 露光時間はバルブで花火の開くのに合わせる
  • 当然三脚がいる
  • ISO感度は固定する
  • AF当てにせずMF無限遠

 まあ、当然といえば当然。

 レンズはどうしようかと思ったが、人混みを避けてあえてやや後ろから撮影する前提で、FA J75-300mmF4.5-5.6を選んだ。
 どんな距離感の撮影になるかわからなかったので、DA50-200mmよりも長いやつにしてみた。
 FA J75-300mmは今時の基準だと画質が悪いのだけど、まあF16とか22で使うし、だいぶ収差もごまかせるかなーっと。

 

 で、花火会場に到達。マーブルビーチかりんくう公園で見ることになるが、私はりんくう公園へ。
 場所選びについては、りんくう公園内にかなり強い照明が多数配置されているので、その光害を避けられる場所を探した。望遠で撮るので、むしろ後ろのほうがいい。
 場所を探して歩いていると、太鼓橋下のすぐ横がよさそうだったが先客あり。
 最終的に、花海道あたりから狙うことにした。(場所名などは以下を参照)

施設案内 | りんくう公園

 

 三脚据えて、上がり始めた花火を見ながらフレーミング
 この時、レフファインダー見ながらだと姿勢がしんどかった。ライブビュー使うほうが全然楽ね。
 しかしK-70でライブビュー使うと電池が辛い。ここは巨大な電池使うK-01の方が活きるシーンかも。

 そしてバルブでシャッターを切る……が、三脚が極めて安物(SLIKのW312、2000円しない)だったため、シャッターボタン押すと手の感覚でわかるぐらいカメラが揺れる。
 そういえば、前に撮影した時はケーブルレリーズを使ったんだった……。
 今時シャッターボタンにケーブルレリーズねじ込む穴なんか空いてないので、リモコンが要る、というアタリマエのことに現地で気づいた私であった。

 しかし引き下がるわけにもいかないので、場当たり的に「MモードでF16の5秒、ISO100にして6秒間隔のインターバルタイマーで撮影しよう」という対応を思いついて、それで撮影してみたのだった。

 前置きが長かったが、ここで写真が出てくる。

 

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 結果、案外それっぽく写った。さすが私。

 5秒も露光してしまうと、花火一発だけ収まる形にはなりにくいんだけれども、まあ2~3発重なってもそれほど見栄え悪くなかった。
 短くすれば一発だけ収められるだろうけど、その分、一発の途中からとか途中までで切れてしまうことも増えるしなあ。

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 バックに細く青い花火が残った。白いの4発はほぼ同時に開いているはず。

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 このカットは、手元の24MP等倍で見ると、結構隅っこが流れていた。

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 F16とか22まで絞って使うから、収差はほとんど消えてくれるかなー、と期待したけれど、それは無理か。
 しかしやっぱり絞っているだけに収差が抑えられているのも確かで、元々写りが良いとはいえないと認識していたFA J75-300mmで、この程度なら十分。真ん中あたりなら特にアラは見えなかった。

 花火はフレーミングが難しいし、無理に高画質な単焦点レンズで狙うより、ズーム使うのが無難そう。単焦点だとロケハンして場所決めて構図決め打ちできないと無理だ。
 また、花火は少し低めに何発か上げた後に、大物を高いところに挙げるパターンがよくあった。そうすると、75-300mmだと広角端でも画角が狭くて、高く上がった大物が全然収まらないケースが多々。
 もしかすると、18-200mmとかの高倍率ズームが便利なのかも。

 

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 ホワイトバランスはAWBより固定がいいかな、と思って太陽光にしていたが、あまりAWBでも変わりなさそうだった。
 このカットは、RAW現像で白熱灯にして現像してみたもの。本来の色は、ふたつ上の花火と同じ。

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 これは露光中にカメラを動かしたのだけど、どう動かしてこんなになったのかよくわからない。
 現代アートだと言い張ろう。これは世界に組まなく張り巡らされてしまったインターネット情報網を表していて、情報の波に埋め尽くされた社会を風刺しています。真ん中の明るい点はGoogleSNSです。

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 ここからカメラを縦に。

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 地形を入れて。りんくう公園のシンボルたる四季の泉。

 遠方で上がっている花火も写り込んでいるけど、これは泉南市の花火大会。レンズが望遠なので距離感が圧縮されているけど、肉眼だと結構遠い。

www.sennanhanabi.com

 なぜか昔から同日開催するの。
 以前撮影した、中止直前の2003・4年あたりのりんくう花火のときにも、遠くで盛大に花火上がってるのが見えていた覚えがある。
 こちらはもう財政難丸出し、数も種類も大きさも、何もかもみすぼらしかったもので、見比べて寂しくなったのを覚えてるわ。

 今のりんくう花火は、ずいぶん復活したものだなあ。

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 このカットはある程度ズームを引いて、ちょうど日の丸構図で玉全体が収まる感じになってくれた。が、どこで開くと目印あるわけでもないので、上手く収まったカットは少なかった。花火の日の丸はむずい。
 いっそ大望遠に伸ばしてしまえば、画面全体に火の光跡が入ってもっともらしい。画面のどこかに花火の中心があれば、それだけで狙って撮った感出るし。

 そうでなければ、ぐっと広角で、地形の様子も高く上がった花火も、全体的にひとつの景色として写し込む方がよさそうに思う。今回やってないから上手くできるかはわからんけど。

 18-270mmとか持ってたら試せたんだけどな。

 

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 このカットはいい感じの構図になったな。
 ちょっと露光が長すぎて花火が重なりすぎたのが惜しい。やっぱり次回はリモコン買ってリベンジだ。

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 そして花火大会の最後は、華々しく連射。
 重なりすぎる花火に、露出がぶっ飛ぶ写真。RAW現像で-3EV露出補正してみたけど、やっぱりサチっててダメ。

 こういうのはどう納めればよかったかな。あえてシャッタースピードをうんと短くすべきだったか?

 

 そういうわけで、初めてなりに色々知見が得られた花火撮影だった。
 次はリモコンを買っていこう。リモコン第一。