堺風の頭部

徘徊、カメラ、PC、その他。

私は10年も使っておらんが

 はてなブログ10周年特別お題「10年で変わったこと・変わらなかったこと、というのだが、思えば10年前ははてな嫌いだったな。
 はてなのサービスというか、はてな村人と当時呼ばれてた人々のノリが嫌いだったのだけど、多分はてなブログができる前からそう思ってたと思う。

 

 嫌ってた一因は、もう本当に随分前、15年は前かと思うけれど、はてなユーザーが「無断リンク禁止」と主張する個人サイトを「ハイパーリンクは自由というのがWWWの理念だ」みたいなことでやたらと非難してたことがあったと記憶してるんだけれど。
 その頃に、痴漢被害に遭った経験を訴えてる方のサイトが、痴漢をする側のサイトだったか掲示板だったか、そういうところからリンクされて性的に晒し者にされてた、という事態があって、それを痴漢被害者の方が怒ってた。
 こんなもん明らかにひどい話で、怒って当たり前だと思うんだけど、こんな事例でさえ「リンクは自由であるべきだ」式の理屈で痴漢被害者の方を叩いてたのを見かけた。そんなのをはてなダイアリーで書いてたのを見かけて、呆れたっつうかなんというか。
 はてなでの反応は、意見が割れる感じで、私の倫理観だと割れてるのがおかしいと思えたから、関わりたくないなと思ったのだった。
 倫理観合わないのに関わり合いになるのは不幸の始まりよ。

 

 はてなブックマークも、最近はあまり影響力なさそうで、けったくそ悪く思う機会もなくなってるけど、流行ってた頃は嫌だったなあ。

 Twitterのごく初期の頃、はてな方面で早々と盛り上がったから、日本人Twitterユーザーとはてなユーザーが大きめに重なってた時期があったはず。今でいうツイッタラーを「ついたったー」とか呼んでたりして。これどうも検索してもそれらしい過去が見つからなくて、私の記憶違いの可能性もあるんだけど。

 そんな時期に私もTwitter使ってみていて、当時知ってた人とかを何人かフォローして、無難に使ってたのだけど、ある時、フォローしてた人がはてブに燃やされた。
 複数ツイートに渡る長めの話をしたところで、途中の1ツイートだけ、全体の主張とまるで意味が逆になる部分だけはてブに抜粋されて、まさに逆の意味で非難されてて。
 結局その人はTwitterやめてしまったんだったか。今となってはエピソードしか覚えてないから、やられた人の名前も覚えてないけれど。
 Twitter側にも連続ツイートをリプライツリーにする機能とかもなかったと思うし、話の前後を確認するのが難しい環境だったとは思うけど、それにしても、他のブックマークコメントで流れ読んで相手をちゃんと確認せずに殴りかかってるんやろな、と、はてブへの強い悪印象を持たざるを得なかった。

 さらにいえば、私もそれ見て「はてブの連中は……」とかポロッとツイートしたら、それをはてブで燃やされたよ。
 なんか半日で4人も5人も(当時のTwitterの数感覚としては異様に多い)急にフォローしてくるから、「これはなんだろう」ってツイートしたら、ご丁寧に「はてなブックマークで見かけました」と私を好き放題侮辱してるとこのURL付きで教えてくれたクソ野郎がいたもので事態把握して。
 これを「お前晒されてるんだよ」とか言わないで、言葉尻だけ親切ぶったような態度で言ってくるあたり、2chねらーより卑しい性根してるなあと思ったなあ。もうそいつが誰だか覚えてないけれども。思い出したら心底気色悪く思えてきたな。地獄に落ちてほしいです。

 まあね、「他人に対してなにか言う機能」を備えたあらゆるものは、常に嫌がらせに悪用されるもので、別にはてブに限らずなんでもそうなるから、特にはてなが悪いわけではないかもしれんけどね。人間の性、悪なり!
 まあでも、性悪説に基づくなら、当然に悪用されるんだから、システムとして悪用を阻止する努力をすべきで、それができてないはてなが悪いとも思う。

 

 そんなこと言いながらも、私はどうやら2016年11月10日はてなブログを使うようになっていた。
 なんではてなにしたかとかも、特に書き残してないな……。

 昔からBloggerを使っていて、ちょっとWordpressをやってみる必要がでてきたから自鯖に建てて移行したけど、どうも重くてあんまりよくない。それではてな使うほうがマシだなと思ったんだったか。
 他のblogサービスって、なんか2005年に作ってそのままみたいな古くさいデザインと編集画面なのが多かった、はず。
 海外のサービスならモダンなのもあるけど、どうも日本人が日本語で使うにはきつい感じのが多かったりもして。

 しかしはてなは、モノは良いなと思えた。現代的なサービスだった。
 それでこれにしようと決めたんだと思う。
 実際、今でも書きやすいって意味ではnoteあたりより上だと思う。少なくともnoteは、下書き保存したらいちいち編集を終了されるから、保険のために保存しておく手癖を止めなきゃならん。

 

 ダイアリーとブックマークから作られたはてなへの悪印象は……どうしたんだったかな。たまたま機嫌が良くてスルーしたんかな。

 特にはてブに対して強かった悪印象を、ちょっと克服したほうがいいのかなあなどと思って、少し使ってみたりしたこともあったはずだな。
 けど、なんか続けたいと思うほど楽しくもなかったので、放り出した。
 ブックマークのコメントでなんか面白いこと言おうとしたりすればよかったのかもしれんけど、そういうことをやっても、小島剛夕「斬殺者」の、殿様の前で剣の道について得々と語り合う小物っぽい浪人連中みたいになるだけに思えて。やめろやめろッ! あわよくば巌流・佐々木小次郎の後釜をとあてこんでの誰やらの受け売り、いいかげんにせんと舌の根がこむらがえりをおこすぞ!

 まあ、はてブが嫌いだという印象は、時間経過で薄れはした。
 勝手にはてブの影響力が落ちていったしなあ。はてブでなにかの記事が人気になってる、ということがTwitterに流れてくる、ってことが以前は少しあったけど、最近それも見ない。はてブの姿を、ろくでもないところも良いところも、まるで見かけない。
 しかし、印象が好転するようなプラスもないので、引き続きどちらかといえば嫌いなまま。このブログに対するブックマークコメント非表示措置も解除する予定もない。

 

 はてなダイアリー・ブログからの悪印象については、まあ、サービス自体にそこまで嫌悪感があったわけじゃなかったのかな。
 ろくでもないなと思ったのも随分前のことだし、あの後も、はてなブログで書いてる人でも面白いと思ったら読んでた。まあ日記やブログだったら、気に入らん奴がいてもわざわざ見に行かなきゃさほど目にも入らんし。

 「私もはてな村の住民になって村人と交流するんだ」というような欲もない。好きでずっと読んでる人はあっても、それ以上のこともない。
 私も他のひとの記事をネタになんか書いたことも少しあったけれど、別にその人と交流したいなんてこともなく、単にそれ読んでこう思ったということを一方的に書いただけだった。

 そもそも、2016年頃のはてなブログはもう、村だなんて雰囲気でもなくて、アフィリエイト稼ぎのやたらとうるさいばかりの連中と、マイペースに分散してしまった古いユーザーばかりじゃなかったっけか。
 いつのまにかアフィリエイターも去っていったら、いよいよ静かになった気がする。

 

 先日「ちょっとblog的なのを使いたいけど、どのサービス使えばいいだろう」と友人が言ってたから、「まあ今ならnoteくらいしかないんじゃないですかね。それか小説の体をとってカクヨム使うとか裏技で」なんて言っちゃったなあ。
 いや、編集画面が使いやすいのははてなブログだと思うけど、はてなを勧めようという意識自体がなかった。

 まあその程度に、私ははてなへの愛着もないし、帰属意識もない。

 

 ああ、なんか心のままにはてなの悪口を書いただけになってしまった。
 10年で変わったのは、嫌っていたはてなのユーザーになってしまったことで、10年で変わってないのは、今でも別にはてな嫌いが変わってないこと、ということになるかなあ。