堺風の頭部

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ドキュメントスキャナの給紙パッドを延命する

 現在、我が家にはEPSONのES-D350というドキュメントスキャナがある。
 いわゆるScansnapみたいなやつね。紙を束ねて挿しておいたら、どんどん吸い取ってスキャンしてデータ化してくれるやつ。

 4万枚ほどのスキャンを経て、今もまだ元気に稼働中。
 なのだが、近頃ダブルフィード(2枚重ねて紙送りされちゃうやつ)が増えてきた。

 ドキュメントスキャナの紙送りは、紙束の上をゴムパッドで押さえながら、下をゴムローラーの回転で押し出して1枚ずつ送る、といった仕組みだ。
 上を押さえているゴムパッドが摩耗すると、押さえが弱くなり、1枚だけ取り分けるのに失敗して2枚同時に送られてしまう。

 

 まっとうな対処としては、ゴムパッド交換だ。

 だけどEPSONめ、このスキャナの消耗部品は、この押さえゴムパッドと、送りゴムローラーをセットでしか売らなくて、6000円もする
 Scansnapだと別に買える。構造的にいってパッドの方が減るのが早いに決まっているので、別体で売るべきだろう。

 しかもEPSONは、消耗品が公称10万枚の寿命といいながら、手元じゃ4万枚でダブルフィード出まくりだ。
 ちょっと公称寿命盛りすぎやないか。どういう条件で測定した。きれいな新品PPC用紙で10万枚とかか。もっと紙質の悪い、そのへんの雑誌とか漫画の単行本とか読ませてたら早く減るのか。
 以前使ってたScansnap S300は、消耗品は公称寿命+αくらい使えたんだけどな。

 というわけで、EPSONを公然と批判しながら、この公称寿命の半分も持ってないゴムパッドを延命してやるのである。
 

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 で、こやつが問題のゴムパッドですね。

 黒いゴム部分が紙に押し当てられるので、すり減っていく。この写真でもある程度わかるんだけど、横から撮ると。

 

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 この通り、ゴム部分の上面がすり減って、鋭い三角形になってしまっている。
 多分、最初は横から見ると四角いくらいの形だったんじゃないかな。

 すり減ってしまうと、そりゃ押さえる圧力が小さくなってしまって、紙を食い止めきれずにダブルフィードしてしまう。

 じゃあ、ゴムを裏から押し上げてやれば、紙を押さえる圧は復活する。

 

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 で、ゴムの後ろ側を持ち上げてるパーツが本体側にある。
 このパーツについてるバネの力で、ゴムを紙に押し付けている。

 だから、このパーツをゴムが減った分くらい底上げしてやる。
 ほんの1mmも持ち上げれば十分なんで、クッションタイプの分厚い両面テープを、剥離紙を残したまま貼り付けちゃう。

 これで、またダブルフィードが減って快調にスキャンしはじめた。

 

 この手口は、以前使っていたScansnap S300でも使っていた。
 公称寿命1万枚のパッドが、大体12000枚くらいでダメになって、この底上げで使い切ればあと3000枚くらいいける、といったところだった。

 まあ、S300の給紙パッドは1000円で買えるので、そこまでつましい節約をしなくても別によかった。250円ほどしか得しない。

 

 今回のES-D350は、公称10万枚の寿命なのに、4万枚でだめになりつつある。
 この延命テクニックで25%延命できるとして、あと1万枚粘れる。
 パッドとローラーをセットで買わされて6000円取られるのだから、25%延命できれば1500円だ。大きい。

 

延命の効果(3月20日追記)

 さて、この小細工で延命した結果、やっぱり25%ほど寿命を引き伸ばせたようだ。

 

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 耐用枚数10万枚という表記が光るぜ。10万くらいに来たらアラート出るらしいのだが、半分以下で力尽きてダブルフィードしまくっていては、エラー出せる機会もなさそうだなあ。

 紙にこすれるゴムパーツなので摩耗は仕方ないとは言え、私もわかっていたから、A5・B6・文庫などは横倒しでスキャンしてからあとで修正する(紙を送る距離が短くなるので、スキャンが早くかつパッドが減りにくい)など、消耗品が減りにくい使い方をしていたんだけども。
 やっぱり、漫画の単行本などだと紙質が落ちるからかなあ。