友人が美味いというサントリーのストロングゼロダブルレモンを試してみたのはいいけれど、9%も度数あって350ccはちょっとやり過ぎではなかろうか。この度数なら280とか190で提供すべきと思うのだが……
— 無謀ノ城 (@Mubouan) 2017年7月11日
近頃Twitterで人気のストロングゼロだが、私も7月に友人に勧められて飲んでいた。
まあ、味はいいというか、おそろしく飲みやすい。合成甘味料が苦手でなければすっと入ってしまう感じ。
しかし9%の度数で350ccという量が邪悪で、40%のウィスキーやジンなどに換算すると80cc弱に相当する。多めの2杯分。5%前後のび~ると比べても、同じ量で倍のアルコール量になる。
私の酒量は、ゆっくりとツマミ・チェイサーたっぷりで、ウィスキー2杯くらいのものだ。ストロングゼロなんか1缶で酒量限界近くで、しかもペースが上がってしまう。
実売100円前後でこれを売ってるのは危ないなあ、とは思わざるを得ないところ。
Twitterでも、今冬のおもちゃにノミネートしているようだ。
まあTwitterはこういうボンクラアイテムが好きだからな。
私はまあ、ストロングゼロをわざわざ選んで買うようなことはない。別にストロングゼロでなくたって、氷結でもほろよいでも他のやつでも、缶チューハイを飲むこともめったにない。5年に一度とかだ。
飲みやすいとは思うけど、繰り返して飲もうというほど美味いとは思わなかった。人工甘味料には抵抗ないほう。
ただまあ、私は酒にまつわる物語やエピソードが好きではあるのだ。
だから「マッサン」を喜んで見たし、ラムはわざわざキューバ産を買って革命に思いを馳せる。カクテルだって、ちゃんとレイモンド・チャンドラーの「ロング・グッドバイ」を読んだ影響を受けてギムレットを頼んだりする。我ながらやることがペラペラだな。
そこにくるとストロングゼロは、ウォッカがベースというけど、何のウォッカかわからない。
ウォッカにも、共産圏で作られたものしか認めないと言い出してもいいし、「古来のロシアウォッカの製法はロシア革命で失われていて、むしろアメリカに亡命したロシア人が作り始めたアメリカンウォッカこそ正道」だとか、ホントか嘘か知らんけど夢のある話もある。
そんな話が、銘柄不明じゃ出てこない。
缶チューハイだって、私が子供の頃にはタコハイなんてのがCMの大ヒットで一世を風靡したもんだった。
缶入りカクテルにしても、90年代のカクテルパートナーなんて、「愛だろ、愛」ってフレーズで当たってたものだった。
どっちもサントリー製品だ。歴史由来の物語なんかない缶チューハイ・缶カクテルにでも、CMでイメージを貼り付けて見せるのが、サントリーのCM力ではなかったか。
しかし最近のサントリーときたら、下品なビールのCMを炎上させて「狙ってましたー」とかしょぼいこと言い出したり、そしてストロングゼロはTwitterのおもちゃ。
これはサントリーのCM力低下なんではなかろうか。