堺風の頭部

徘徊、カメラ、PC、その他。

位置ゲー考

 親譲のGPS好きでガラケーの時から位置ゲーばかりしている。iアプリなど使う時分ケータイ国盗り合戦で新幹線から国を取りまくった事がある。なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段深い理由でもない。

 それで、スマホ時代になってかつてより位置ゲーも増え、ポケモンGOのような世界的ヒット作まで生まれ、さぞかし位置充になってるかと思えば必ずしもそうでもなくて、うーん。
 微妙に一長一短で。
 「ステーションメモリーズ(駅メモ)」は、アプリ版サービスインからもう1000日以上続けてるんだけれど、他がなかなか続かず。

 

私の好きな位置ゲームのシステム

 いくつか遊んで、こういう位置ゲーがほしいなあと思う条件が幾つか表れてきた。

 三点、「対象となる移動手段が明確」「場所についての記録蓄積要素」「目的地での操作が手短」という要素がほしい。
 3つとも満たしているのが、私の知る限り駅メモだけ。

 IngressポケモンGOは場所についての記録要素が弱すぎる。
 「レキシトコネクト」は用いるべき移動手段が不明だった。
 「もうひとつのせかい」は、目的地での操作が極端に煩雑。

 「発見!ニッポン城めぐり」が3点とも満たすが、目的地点が城ではどうしても少なめで、郊外だと近所はすぐ踏破してしまうから継続的にプレイする意志が切れる。
 また古いタイトルなので、追加要素が屋上屋を繰り返し架している状態で、新参にはごちゃごちゃでわけがわからない。
 すっきり現代的なものに作り変え、近所を回り終えた後にやることを上手く加えられれば、ずっと良くなりそうなんだけどな。

 

対象となる移動手段が明確

 位置ゲー、つまりどこかにいることがゲーム上の判定要素になるからには、そのゲームをどういう移動手段を用いて遊ぶべきか、想定されてて然るべしかと思う。

 まあ大抵のゲームは明確で、駅メモなら鉄道だし、IngressポケモンGOは徒歩専用。

 しかし、どうも移動手段を想定してない設計じゃないか、と思ったのがレキシトコネクト。
 日本地図が一辺500mの正六角形に区切られていて、そのヘックス単位を取っていくシステムだけど、徒歩ではでかすぎる、エンジン付きの乗り物だと移動中の操作が頻々と発生する、鉄道だと行ける場所がごく一部(しかも運営が駅メモと同じだから被る)、と、適切な遊び方がわからない。

 「ニッポン城めぐり」のように、目的地が明確かつ少ない(日本全国で3000程度だと十分少ない。駅メモは9000程度ある)システムだったら、移動手段はなんでもいいというアプローチも可能ではあるんだけど。

 

場所についての記録蓄積要素

 ケータイ国盗り合戦は、行ったことのある藩を記録していくシステムだった。ニッポン城巡りも、もちろん城を記録する。
 いつか日本の全藩を、あるいは全城を行き尽くせる時を目指して、こつこつ行った記録を貯めていくゲームだ。

 この点に関しては、駅メモが非常に充実している。
 行った駅にアクセスすることを基本とし、鉄道路線全駅にアクセスすればその路線を制覇したとか、県内の全駅を制覇したとかでトロフィーが与えられる。同じ駅へのアクセス回数に応じてもトロフィーが出るから、移動しない日も軽く起動する理由にもなっている。
 この点の駅メモの充実ぶりは抜群で、やりがいがある。

 IngressにもポケモンGOにも、ポータルやポケストップへの初アクセスや、アクセス済みの地点を増やすことへの報酬も記録もほとんどない。
 私には、Ingressの果てしない奪い合いはいささか不毛に感じられて、どうもあまり続かない。

 ポケモンGOにはポケモンを集めて育てるという蓄積要素はあるんだけれども、特に場所と紐付いたものではないのが物足りない。
 分布がシビアで、それこそ能登半島とか潮岬でしか出ないポケモンとかがざらにいるようなゲームだったら、私には面白かったかもしれない。

 「もうひとつのせかい」は、ポケモンGO同様にキャラクターを収集するゲームだけど、キャラの分布をつけることで、コレクションに移動をちゃんと紐付けているようだ。

 

目的地での操作が手短

 目的の位置についてからの操作は、簡便なほどいい。
 駅メモやレキシトコネクトは、ボタンをタップするだけ。

 Ingressのレゾネーター配置や、ポケモンGOのボール投げも、ちょっと移動中にやるには煩雑に思う。
 「もうひとつのせかい」は、4つ表示される数字を四則演算して10を作れ、なんていう脳トレゲームを何回も繰り返すシステムで、それどころじゃなく複雑。

 レキシトコネクトだったら、歩きながらプレイするにしても、たまに地図をちら見して位置確認して、目的地ならボタンをタップするだけ。スマホを眺めながら歩く必要はない。
 駅メモも片手でボタンを押すだけだから、東京のすし詰め電車とかでなければ遊べるだろう。

 ポケモンGOが歩きスマホの原因になっていると批判されるのも、あのモンスターボール投げのせいじゃないかなあ。歩きながらでもやれなくもないし、1投ごとの結果判定にいちいち数秒の待ち時間があるからつい歩き出したくなる、立ち止まってやる方が有利だというインセンティブもない。位置ゲーとしては設計が悪いと思う。

 「もうひとつのせかい」ほど複雑なら、歩きながらやる気にはなれないから歩きスマホにはなりにくそうだけど、道端で突っ立って脳トレゲームをやるというのも、やっぱりいまひとつでは。

 

こういうゲームがほしい

 こういうことを考え始めたのは、歩きながらやるのに良い位置ゲーがなかなか見つからないのが発端だった。

 駅メモだけでは、電車で出かける日以外はあまり楽しめない。
 それと、座り仕事の運動不足解消のため、できるだけ毎日歩くようにしている。そのついでにやれる位置ゲーが欲しい。

 IngressポケモンGOは徒歩用ゲームではあるが、蓄積要素が弱くてどうしても好みと少し外れる。

 レキシトコネクトはかなり惜しい。
 アクセス対象エリアの一辺500mという大きすぎるヘックスが、徒歩でやっても移動力が不足しすぎる、ということだけが難だ。対角1km・対辺700mじゃ、徒歩で一日にアクセスできるヘックスってせいぜい5枚そこらでは。
 一辺200mくらいなら徒歩用にいいと思う。地図を埋めて未踏地点を減らしていくあの感じ自体は、なかなか好みに合うし。

 しかし今更、エリアを細かく分割し直すような大修正は加えられないだろうしなあ。他社がパクって似たようなもの作ったりしないだろうか

 

  徒歩用ゲームの他だと、運転しながらプレイするゲームはどうだろうか。
 例えば、国道・都道府県道を走破していくゲーム。
 もちろん自動車やバイクでやることになるから、操作はさせられない。アプリを起動したまま移動するだけで、自動で記録されていくシステムがいい。
 画面表示も要らないし、表示するとしてもマップとルートログ、それから意外にわかりにくい場所がある、「現在走っている道がどちら方向に続いているか」ということだけ表示してくれれば、運転の補助にもなる。

 ながら運転は確かに問題だけれど、それが危険なのは、現在存在する位置ゲーがどれも、運転しながらやれるようにできてないせいだ。
 なら、運転を邪魔しないシステムの位置ゲーとして作ったものだったら、別に問題にならないだろう。

 国道・県道の起点・終点を通ったことへのボーナスとか、道の駅とか、あるいは郵便局とか特定地点に立ち寄るとそれも記録されていくとか、追加要素もつけやすい。

 GPSの精度的に、どの道を通ったかきちっと記録するのが難しいとか、技術的な問題はあるかとは思うけど。
 しかしこれが出たら喜んでインストールして、単車転がして道に出ると思う。