また飛んだなあ。
ということで、前の記事の続きというか追記というか。今度も素人の想像で書いてること多いから、あんまり当てにされても困るんやで。
火星12型らしい
2017年8月29日の北朝鮮によるミサイル発射 - Wikipedia
前回が火星12型で、高度550km、飛距離2700km。
今回は高度800km、飛距離3700kmだったらしい。これくらいの飛距離だと、今度も火星12型かな。
直前に金正恩が日本を威嚇するようなことを言っていたから、今回のも日本向けの威嚇かと思うのもわからんではないけれど。
でもまあ、本当に日本を威嚇するなら、もっと近くに落とすとか、別の方向に撃つと思う。
前回も今回も、津軽海峡を通るようなルートで撃ってることについて、こんな話を聞いた。
ちゃんと飛べば高度数百kmだから領空侵犯もへったくれもない。
もし失敗したとしても、どこかの国土や領海に着弾してしまったり、領空侵犯したりする可能性が一番低いところ、それが津軽海峡を飛び越えるルートだと。なるほど。
仮にロケット発射実験するとして、周りの半分くらいが海だから撃つ方向選びやすい日本は便利な立地だ。
口では威嚇的なことをいいつつ、極力他国へ損害を与える可能性を小さくしてるというあたり、本命は実験じゃないかな。
火星12型を、ロフテッド軌道で撃ってみて、次いで通常軌道で撃ってみて、さらに今回も通常軌道で、飛距離が長かった。
具体的に今回何を実験したかまでは私には知るよしもないけれど、最終的に使える核ミサイルを保有することが目標なのは確かだから、それに向けて実験しておきたいことはいくらでもあると思う。
威嚇としては、アメリカ領でアンダーセン空軍基地もあるグアムに届かせられることを示した(北朝鮮からグアムが3400km、今回それを超えている)わけだから、やっぱりアメリカ向けだと思う。
核ミサイルって迎撃して大丈夫なの?
現時点で北朝鮮が核弾頭を積んだミサイルを作れているかは、私にはちょっとわからない。
地下核実験で原爆なり水爆なりを起爆できることと、それをミサイルに積めるように小型化させ、かつ大気圏突入してもそれを壊さず狙い通りに起爆できることとは、かなり隔たりはあると思う。
仮に核ミサイルができていて、それを撃たれたとして、パトリオットで撃ち落としたら起爆してしまうんじゃないか、と心配する人もあるようだけど、それは杞憂だろう。
ヒロシマに落とされたような初期の方式の原爆だと、空中で迎撃するのは嫌だな。これだと爆発しかねないような。
くっつけたら臨界に達する量の高濃縮ウランをふたつに分けておいて、起爆したいところで分けておいたウランをガツンとぶつけてくっつける。すると臨界に達して爆発する。
まあ、こんなのミサイルに載せるのは自爆が怖くて嫌だと思うけど。
この方式に必要な高濃縮ウランも、北朝鮮が入手するのは難しい、はず。なんか手立てがあるのかもしれないけど。
今の原爆はインプロージョン型といって、中心に置いたプルトニウムを火薬で囲い、その火薬を爆発させて生じた圧力が中心のプルトニウムに集中する状態を作って、それによって核分裂の臨界を超えさせる。
精密に火薬の点火をコントロールして、きっちり圧力が集中するようにしなくちゃならない。どこか点火が遅れた部分があれば、そこから爆発の圧力がすっぽ抜けて臨界に至らない。
当然、外部から迎撃ミサイルをぶつけられた、なんてことがあっても、火薬が乱雑に爆発しちゃうだけで、核反応は起きない。
水爆も、まず原爆を爆発させて、それで生じた放射線や熱を使って核融合反応を起こさせるものだから、原爆が壊れると起爆しない。
そういうわけなので、核ミサイルを撃たれたら迎撃が正しい。
一応、砕け散ったプルトニウムが飛び散りはするだろうけど、起爆してしまうよりは遥かにマシ。
そもそも、北朝鮮が核ミサイルを東京に撃ってくるという事態を全力で回避すべきなのは当然のことで、撃たれてしまうところまでこじれてれるならもう、飛び散ったプルトニウムどころじゃないくらい大問題だらけになってるはずだから。
化学兵器を使ってきたら、というのも、もちろん迎撃。
PAC-3での迎撃なら高度10,000mくらいの高さでやるだろうから、地上に届くまでに大きく希釈される。狙い通りに着弾されるより遥かにマシ。
J-ALERT
朝からうるせえ、という声も多いJ-ALERT、関西では鳴ってないのでどれくらい迷惑かはよくわからない。
いささか不思議なのは、「日本に向けてミサイルが撃たれる」という事態の、「発射された」→「どこに着弾する(または日本国内には落ちない)」という一番最後の段階でいきなり鳴らすこと。
今回のミサイルにしても、発射の徴候があるっていうニュースは前日か前々日くらいから流れていた。液体燃料ミサイルを引っ張り出して燃料入れてたら米軍が衛星で見て気付けるだろう。
だったら、数日中にミサイル発射の徴候があります、と周知して、緊急時に避難できそうな場所の目星をつけておいてください、とか言っておいてくれればいいのにな。
発射後の解説とかで避難方法の話はあるけど、「発射の徴候」という話に紐付いてる印象がない。そこで言うべきと思うの。もちろんそれにJ-ALERT鳴らすまではやらなくていいだろうけど。
余計な不安や混乱を招く、というかもしれんけど、それこそ訓練するべき話じゃないかな。どうせさしあたり、北朝鮮はミサイルを当ててはこないんだろうから、こっちも訓練にしてやればいい。
J-ALERT自体が無駄かというと、緊急地震速報とか津波の警報、火山とかにも使ってるから、日本の場合は無駄とはいえんと思う。
いや、「東京にミサイル警報出したら電車止まったり経済が混乱するからやめよう」とかそういう運用がされてるとしたら、その是非とかは別問題として残るけど。
もし私がミサイルのJ-ALERTを受け取ったら、どうするだろう。
まあ、家にいるときだったら、ミサイルの標的にされる場所とは考えづらいから、とりあえずスルー。
大阪市内に出かけてる時なんかだと、地下に逃げ込もうとするのは同じこと考える人が詰まって動かなくなりそう。
弾頭が直撃してその殺傷範囲にいたら小細工しても変わらんだろうし、ちょっと離れたところに落ちてるなら、まあ私は別に妻子いるわけでもないから、建物の奥の方に逃げ込むくらいで。
目を閉じて口を開けて体を丸めてしゃがみこむ、耐爆防御姿勢は有効だろうか。
しかしまあ、前もいうたけど、私は名字が珍しくて、パっと見には韓国とか中国のものに見える。実際にそう聞かれることも多いし、誤認で差別されてるとわかることさえある。
北朝鮮からミサイル攻撃を受けたら、「朝鮮人を殺せ」と吹き上がる人が現れると思うし、そうなったらうちの家の表札見て襲撃にくるだろうな。
ミサイル直撃で死ぬより、レイシストに殺される方が可能性高いと思ってるのが正直なところ。