堺風の頭部

徘徊、カメラ、PC、その他。

下手に貧乏に強いのも問題がある(近況報告)

 近頃、なかなか貧乏に暮らしているのだ。

 住んでるのは築40年以上っぽい古いマンションで、家賃は月3万円。
 風呂がないけど、銭湯にいくのもかなり高く付くので、安いスポーツジムに入ってシャワーを使う。片道700メートル離れてるけれども。
 エアコンもないから、夏は扇風機、冬はクォーツヒーターひとつ。
 台所には給湯器もないし、わざわざガスを契約してコンロを置くのも大層で、1口のIHヒーターだけ置いてある。

 試しに毎日の食生活を記録してみたのだが、まあ一日500円は超えても1000円いかないくらいだ。
 衣類ももちろん多くは持ってない。なかなか捨てないから替えに困らん程度の数はあるけれども。

 まー、かなりストイックな暮らしをしている。

 

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大阪生まれの大阪育ちだけど大阪人ではない

 私はもう、数年前からテレビを持っていない。
 持っていた間も、もっぱらアニメや映画を録画するか、NHKのニュースか、「美の壺」とか「サイエンスZERO」などの教養系寄りの番組を観る程度だった。

 そうなったのは、それこそ幼少期に遡る。
 父親が、まあ酷いテレビっ子で、仕事から帰ったらテレビの前に座ってそのまま寝るまで見てるような人間だ。飯時の茶の間のテレビも、絶対にチャンネルなど譲らない。
 せめてもうちょっと知的な番組でも観るならまだしも、上沼恵美子がぐだぐだしゃべるような、実に大阪的なバラエティばかり。そうでなければ警察24時みたいなやつ。
 さらにCMのたびにザッピングして、1分じっとしてることすらない。数秒写った番組に何か気になる内容があったりしても、私と親父で気になるポイントが全く一致しないから、気になっただけですぐ変えられる。止めろといっても絶対に聞かない。
 子供の頃からずっとこんな鬱陶しいテレビの見方をされてたから、自分で思ってた以上にうんざりしていたんだと思う。
 私が見ない番組は親父が好むような番組で、私が見る番組は親父が見ないような番組だ。

 

 おかげで、よしもと芸人というのがさっぱりわからない。
 ダウンタウンくらいになれば流石に顔と名前はわかるけれど、それだけ。浜田の方は親父がつけてるのを見せられて、どうにも下品で嫌だと思っていたけど、松本の方はほとんど見たことがない。
 コンビとしてのダウンタウンがどういう芸をしているのかも知らない。

 今話題の宮迫さんというのも、顔に見覚えはあるけどフルネームがわからない。ピン芸人かコンビかもわからない。一連の報道で目にしているはずだけど、元々視野になかった人だから、記憶に留まらない。

 吉本興業という会社の体質について、なにか意識高い批判などしてみようにも、なんだか、何を言っていいかわからんくらい吉本興業を知らなかった。

 なんだか一連の騒ぎで、私がいかに大阪人離れした人間になっちゃってるかを、改めて確認させられた気がする。
 「芸人もお笑いも興味ないわ」とは常々言ってたけど、自分で思ってた以上に興味がなかったらしいとわかって驚いたというか。

 

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京アニ事件の情報を遠ざけること

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 「世界のどこかで誰かが被っている不正を、心の底から深く悲しむことのできる人間になりなさい。それこそが革命家としての、一番美しい資質なのだから」というのは、チェ・ゲバラが子供に宛てて遺した手紙の中の言葉(訳文はWikipediaから)だけど、なかなか私も革命家にはなれそうもない。

 しかし、自分の好きなものを作った人たちとはいえ、直接の顔見知りでもない、いわば他人の身に起きた惨事を、強く悲しむことができるというのも、ひとつの美徳だ。
 この記事は、「京アニの件をあまり熱心に追いかけすぎると辛くなるから、疲れてしまう前にちょっと離れよう」という趣旨だ。
 しかし「離れろ」という前に、そもそも辛くなるほど悲しめる感受性があることは美徳だといっておかなきゃいけない。
 事件から目を背ける自分は冷たい奴じゃないか、なんてことは、考えなくていいよ、と。冷たい奴じゃないから辛くなるんだから。

 

 責められるほど冷酷な奴っていうのは、「犯人の情報を調べてみました」とかいって部屋から一歩も出ずにちょいちょいと検索しただけのゴシップ並べてblogのアクセス稼ぎする奴やら、「犯人は外国人だ」などと言い出して下劣な差別に事件を利用する奴やらをいう。

 

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