「世界のどこかで誰かが被っている不正を、心の底から深く悲しむことのできる人間になりなさい。それこそが革命家としての、一番美しい資質なのだから」というのは、チェ・ゲバラが子供に宛てて遺した手紙の中の言葉（訳文はWikipediaから）だけど、なかなか私も革命家にはなれそうもない。
しかし、自分の好きなものを作った人たちとはいえ、直接の顔見知りでもない、いわば他人の身に起きた惨事を、強く悲しむことができるというのも、ひとつの美徳だ。
この記事は、「京アニの件をあまり熱心に追いかけすぎると辛くなるから、疲れてしまう前にちょっと離れよう」という趣旨だ。
しかし「離れろ」という前に、そもそも辛くなるほど悲しめる感受性があることは美徳だといっておかなきゃいけない。
事件から目を背ける自分は冷たい奴じゃないか、なんてことは、考えなくていいよ、と。冷たい奴じゃないから辛くなるんだから。
責められるほど冷酷な奴っていうのは、「犯人の情報を調べてみました」とかいって部屋から一歩も出ずにちょいちょいと検索しただけのゴシップ並べてblogのアクセス稼ぎする奴やら、「犯人は外国人だ」などと言い出して下劣な差別に事件を利用する奴やらをいう。
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猫でも見に行く
この記事もアクセス稼ぎじゃないかといわれるかもしれんが、これはどっちかというと自分の気を落ち着かせるために書いていて、それがもし他人にも有効ならいいなあ、くらいで書いてるつもり。
そもそも人に注目されたいという人が、2019年に至ってまだblogなんてブームを過ぎ去って久しいものを続けてはいないよ。目立ちたいなら去年のうちにVtuberでもやってる。
猫の写真を並べているのは、まあ、流行りに乗ったといえばそうだけれど、多少は和むかと思う。
ちょうど週末だし、関西は天気もよくないけど、動物園とか水族館とか行くのもいいんじゃないかな。気分は変わる。猫カフェとかもいい。
まあ、「テレビつけるな、スマホ触るな、PC触るな」とは、現代人がずっとやるのは無理ではある。
けど、半日でも離れれば気は休まると思うし、そのために動物園でも猫カフェでも役に立つ。
テレビ
で、私が京アニ情報の奔流から身を護るために、急遽立ててる堤防だけれど。
こっちから積極的に探さなくても情報が流れ込んでしまうチャンネルは、閉じてしまうのがよい。
私はテレビは元々持ってないのだけど、まあ、今は情報番組とかニュースはつけないほうがいいのかもしれないな。
これは偏見なのだけど、アニメ絡みのニュースとなれば、変な報道のひとつふたつは混じりがちだ。宮崎勤の頃から「フィギュア萌え族（仮）」を経て、少しずつマシになっていったけど、まあ、まだゼロにはならんと思う。
京アニがどれほど私達にとって大事な存在なのかなんて、テレビのコメンテイターは知らない人の方が多い。悪意がなくても変なことは言っちゃうと思う。
（ちょっとずれるけれど、最近株が下がり続けてる新聞というのも、速報すぎないし、内容もテレビやネットよりは精査されていて、こういうときには比較的落ち着いて読める情報源になるようにも思う）
Twitterに関しては、まずキーワードミュートがいい。
24時間・7日・30日で自動的に解除される設定があるから、今後ずっと京アニ関係の情報が遮断されてしまう、なんてこともない。
ミュートワードは、私は「京アニ」「京都アニメ」「スタジオ火災」の3つにした。
これで、私のタイムラインからはほとんど話題が出ない。
まあ、私の周囲は年齢も高くて落ち着いた人が多いから、元々京アニでタイムラインが埋め尽くされる状況ではなかった。若い人とかは、もっとミュートワードがたくさんいるかもしれない。
それから、トレンドについては、トレンドの地域を指定できる。
日本のトレンドは京アニ一色になってたりしてたけど、さすがにベラルーシだと出ない。（プロモーションは出るけど、この件をプロモートする人もいないだろうし）
世界のいろいろな国のアニメファンが心配してくれるのは、感謝したいことではあるんだけど、まずは自分の気分を守らないといけない。感謝の言葉を返すのは、元気のある人が十分やってくれてる。
ただ、検索ページを開くと、その時点で話題になっているニューストピックが出てしまう。これを書いてる時点では、京アニの話題がずっとトップで出っぱなしだ。
ミュートワードも機能しないし、多分トレンド地域設定も無視して、日本語で話題の記事を出しちゃうんだと思う。
PC版でツイート検索をしたいときはトップページから。スマホアプリだとしばらく検索は諦めるか、すこし身構えて検索ページを開くしかないか。
mixi
こういうときに意外に便利なのがmixiだ。
PC版で自分のトップページにあるmixiニュースウィジェット、ワンクリックで閉じることができる。もちろん閉じたという設定は記憶される。
「mixiニュース」のタイトルバー横のボタンをクリックするだけ。
これで「勝手に目に入る」という事態は防止できる。
スマホアプリの方だと、元々ニュースはニュースページを開かないと表示されない。
mixiなんて下火もいいところの限界集落みたいなSNSだと思われがちだけど、「見たくないものは見ない」「見せるものは見せたい相手にだけ見せる」というコントロールがかなり細かくできるのは良いところだ。
トップページに表示されるニューストピックも、興味のあるカテゴリの記事だけ選んで表示するようにできる。今回だったら「ゲーム・アニメ」や「地域」「社会」を外してしまえば、おそらく京アニ関係はほぼ出なくなると思う。
ただ、mixiニュースは記事にコメントを寄せることができるようになっていて、例によってネトウヨの巣窟みたいになっている。以前から酷いと話題のYahoo!ニュースをさらに下回るレベルで酷い。
今回も、犯人を韓国人扱いするようなコメントが多数のいいねを集めている、なんて状態があった。
こういうのを目にしないためには、mixiニュースの記事は開かないのがいいだろう。
まあ、純粋にニュース情報源として利用したいなら、他のアプリとかウェブサイトのほうが便利だ。
mixiは他に、発信先のコントロールも便利。
記事ひとつひとつの見せる相手を、個別に選択できる。
京アニの話題を書くなら、同じように京アニの話を積極的にしてる友人だけ選んで表示する、あまり触れたくなさそうな友人には見せない、といったことが可能。
「この記事を誰に見せているか」を公開するか隠すかまで選べるんだから細かい。
特定の友人とこの話をしたい、という場合なら、mixiでやるのは有力な選択肢だ。
Googleニュース
このご時世に、ニュースアプリを見ないようにするのも不便だ。
私もいくつかのニュースアプリを使ってきたけれど、私は「不愉快な記事を勧めてこない」ということを最重要視している。
それで今はGoogleニュースを使うようになったんだけれど、これは見たくない記事を見たくないと言えば、ちゃんと止めてくれる。
たとえば、ねとらぼの記事で京アニの事件を扱っているのがおすすめに出てきたので、記事右下の︙ボタンをタップ。するとこう出てくる。
そもそも記事の配信元が気に入らない場合は、全部停止できる。
ねとらぼは好きだから全部止めなくていいけど、京アニの事件は勘弁して欲しい、という場合は、右下の「類似の記事の表示数を減らす」をタップ。
そして、記事の表示位置によって出ないこともあるけれど、その後「理由を選択」というボタンが出る場合がある。
この画面が出たら、「京都アニメーション」だけ停止しておけば、他のアニメの話はブロックされない。
放送中・上映中の京アニ作品の情報もブロックされそうだけど、今は仕方ないか。
もちろん、後ほどブロックを解除できる。
Googleニュースは、届く情報をコントロールしやすいから、こういう時便利。
失言について
私も恥ずかしい過去があるけれど、どうしても大事件があると、誰でも浮足立ってしまう。
私自身を思い返せば、オウム事件で大騒ぎ、阪神淡路大震災で大騒ぎの影響が残る中でネットを始め、9.11テロで大騒ぎ、東日本大震災で大騒ぎなどなど、大事件があるたびに騒いでは失敗した。
浮足立って騒いでる最中は、自分では冷静に考えて喋ってるつもりだったりするからな。酷いものだ。
それで無茶なこといって友人と衝突したりもした。
よくまあ縁を切られずに済んだものだけど、これは友人の人がいいからだ。
今回も、あなたの友人が、びっくりするようなことを言い出してしまったりするかもしれないけど、事件にショックを受けて冷静さを失ってるんだと、ワンクッション置いて見てやってほしいかなと。
本当にヤバい奴って、こういうときに全く冷静さを失わずに、「こうやって煽ったらアクセス稼げる」とか損得を優先して考えて、非人間的だと非難されるリスクよりメリットが大きいと思ったら実行する、というような奴の方だと思うよ。
