大阪でジャンクなカメラを漁るときに、私はよく大阪駅前第2ビル地下二階のレンタルボックスを覗くんですね。
かつて大阪駅前ビルって、一大中古カメラ屋街だったんですよ。でも21世紀にどんどん店が減って今に至る。今は片手で足りるくらいしかない。
しかし今、第2ビルのレンタルボックス店で、多数のカメラの出品がある。スポットで現れて消えるとかじゃなくて、何年もずっと同じ場所で出している。商品も入れ替わる。
かつて店を出してた人たちが、レンタルボックスで小さく商売続けてるのかなあ、という感じ。
そういう事情もあって、そのレンタルボックス店では中古カメラ店に近い感じで買い物ができた。
問題があったらそう書いて値段を下げてあるし、それなりの値段のやつはそれなりの状態で売られている。
レンタルボックスだとどうしても保証なしの売りっぱなしになるけど、そんなに酷いものを掴んだこともなかった。デジカメでも、特に不良があると明示してないやつは、買って帰れば大体動いた。
なのでもう何年も通ってるのだが、なんか最近様子がちょっとおかしい。
PENTAX X70っていう、2009年のカメラを見つけて、ちょっとおもしろそうだなと思って買ったんですよ。2500円。
24倍ズームのいわゆるネオ一眼で、中古屋が保証つけて売るならもうちょっと高い、無保証のレンタルボックスならまあ妥当か安めかなあ、ってくらいの値段。
で、帰って電池入れて、静止画撮るとこんなになる。
センサーかなんかに故障があるっぽいな。ちょっと直しようがない。
いやまあ、レンタルボックスの買い物なんて全部無保証、ジャンク品みたいなものではあるけれど。
しかし、こんな一回シャッター切ったらわかるような明確かつ重篤な不具合あるものを、何一つ明記せず、高すぎも安すぎもしないくらいの値段で出すのはなんか怪しい。
専用バッテリーも抜いてあって、現地で確認しようもなかった。(まあ10年前のカメラだから、本当にバッテリーが劣化しきって売る方も確認できなかった可能性もあるけれども、それなら「動作未確認」くらいは書けばいいことだ)
以前、PENTAX *ist DLを買ってみたら、「分解に失敗して内部のケーブルを切断していて、組み立て直して外見上普通に見せかけていた」という本当に酷い代物だったこともあってな。これも何も書いてなかった。
同じボックスだったような気がするんだよな。以前なこんなものを黙って売るボックスはなかったと思うし。
今回のX70を売ってたボックス、「安すぎないけどダメでも諦める」くらいの価格で、現地で確認ができないブツをちょくちょく出してる。
そのボックスで、古いオリンパスのマイクロフォーサーズ機(機種名忘れた)が出てたから見せてもらったけど、どうも落下痕みたいな傷があってやめといたこともあった。
もしかしてだけど、わかっててやってる奴かもしれない。
レンタルボックスだからな。保証なし、返品交換不可の現状渡し、ゴミ買わされても文句言えない契約をしとるからな。掴ませれば勝ち。買う方は性善説を信じるしかない。
まー、私も推測でいってるので、具体的にどのボックスがそうだとかは言わない。さすがにそれで冤罪だったら私が酷いから。
でも私は、あそこに悪いやつが混じったと認識してしまった。私はいいんだ、そのボックスは避けるから。
おかげで、「第二ビルのレンタルボックスはジャンク漁りの穴場だよ」と軽々しく人にいえなくなったんだ。
「極端に安くはないけど売ってるものの状態もそれなりに良い」ってボックスも、「実用ギリギリの難有りだけど、難点を明記して破格の安さで売ってる」ってボックスも、「マニアックな改造品を価値が分かる人向けに」なんてボックスまである、マニアには楽しい場所だったのに、そういうのが好きな人にこれを勧められない。
2500円損したっていうよりか、ささやかな遊び場にドロぶっかけられたのが腹立つわ。