堺風の頭部

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smc PENTAX-DA 12-24mmF4 ED AL[IF]導入

 買ったった ₍₍(ง˘ω˘)ว⁾⁾

 まあ貧乏人の年に一度の贅沢ということで。 

 しかしこりゃ、ちょっと近所で撮ってみただけだけど、よいレンズだ。

 

買うまで

 最初、PENTAX Qの08 WIDE ZOOMを思い切って買おうか思った。
 私は超広角ってあんまり使ったことがなくて、また最近あまりにも望遠レンズばかり使ってるから広角のカンも戻したくて。

 しかし、もう先があるとは思えないQに、シリーズ最高級のレンズを今から買い足すのもどうだろう。
 まあQの場合、08 WIDE ZOOMが一番高いといっても3万円ちょっとで、APS-Cの廉価レンズの値段だけれど。

 ただまあ、もうちょっと足せば、タムロンSP AF10-24mm F3.5-4.5とか、シグマ10-20mmF3.5あたりも買える。

 しかし超広角ズームとなると歪曲収差なども大きいだろうし、補正がきかないサードパーティレンズは少し不安もある。
 といってDA12-24mmF4って7~8万円するから、貧民の私にはちょっとつらい。

 そこで中古を当たってみると、マップカメラで外観並の安いのが出ていて、クーポンも使えて、結局35800円になった。
 タムロンやシグマは中古も見当たらず、だったら純正の中古にしようということで。

 届いてみると、レンズ玉には傷は見られず、ただ所々にアタリやスレがある、というくらい。
 まあ私はどうせ使って傷は増やすから、これくらいは気にしない。

 

サイズ感など

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 K-70に取り付けてのサイズ感はこれくらい。
 KPとかK-01に対してはオーバーサイズになりそうだけど、K-70なら釣り合う。

 フィルター径φ77mmのでかそうなレンズなのだけど、先端だけ膨らんだような形なので、中程は別に太くない。
 しかし、フードは巨大。逆付けするとかなりぶっとい状態にになっちゃう。収納時に邪魔なのは否めないところか。

 重量は430g、フードをいれても500gにはならないと思うが、先端に大玉があるせいか、ちょっと持ち重りするかな。

 

 ライカ判換算で18.5-37mmになる。
 一応、フィルムでコシナの20mmF3.8を使ったことがあるけど、それよりさらに広い。初めての世界だな。

 

実写

 今回の撮影では、基本的に歪曲収差補正や周辺減光補正などはオフにしている。間違えてハイライト・シャドー補正はオンにしている。

 試写カットは、特に記載がなければ12mm端。

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F7.1 1/250 ISO100

 このカットは24mmだった。

 はてなだと幅1024までリサイズされてしまうので、なかなかこれだけで画質もわからないが。

 ただ、私の事前の先入観では、12-24mmだなんて極端な超広角レンズは無理が生じるものであって、大きく歪曲収差が出るとか、角の像が流れてしまうとか、そんな感じと思ってたのよね。それこそ幅1024でわかるレベルでアラが出ると。

 

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 強いてアラがあるとすれば、どうも軸上色収差らしいフリンジが出がち。
 これは気になる局面がないだろうとは思いにくいが。

 なおこのカットは軸上色収差の例だから、ややピントの外れた部分の切り出し。ピント合ってるところはこんな甘くない。

 

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F8 1/640 ISO200 硬調にモノクロ化

 超広角だけあって建物内なんか雰囲気出せるけど、これで歪曲収差の補正なし。右の壁でちょっと曲がってるのがわかるっちゃわかるけど、この程度だ。

 8枚羽根の絞りで、光芒もきれいに出ると世の評判。

 

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F4 1/250 ISO200

 私があまり広角レンズの取り扱いを知らないが、とりあえずこんなローアングルは簡単に超広角らしさが出るかなっと。

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24mm F5 1/2000 ISO200 増感 ポップチューン

 これはテレ端だけど、あまり絞らなくても周辺減光などのアラが出ないな。
 しかし超広角といえども、解放近くで近接だと結構ボケる。これはわざとピントを奥において前ボケにしてるので余計に。

 最短0.3mで倍率0.13倍と、あまり寄れるレンズではないのが弱点っちゃ弱点かなあ。

 

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F8 1/500 ISO200

 さすがに広角だけあって被写界深度は深い。これは原寸でも、遠くのビルや樹木が、ちょっとボケてる程度。ピント位置は真ん中へんの石。

 

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F4 1/2000 ISO100

 広角端だと周辺光量落ちは出る。F8でほぼ完全に、F5.6でもわからないくらいになる。

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 中央近くだと、12mmの超広角をF4開放で使ってもこんなに解像度がある。
 さすがにFA50mmマクロみたいな解像力優先の単焦点と比べたら負けるけれど、超広角ズームがこんなに写ると思ってなかったなあ。

 

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 隅は、やはり少々甘くなっているのはわかるけれど、でもこの程度で済むとは思ってなかった。
 周辺減光なら後処理で補正もできるので、これなら開放から使えるぞ。

 

 テレ端はあんまり試してないが、周辺減光も隅の甘さもなくなってしまって、何のソツもないような写りになる。
 しかし中央だけ見ればワイド端の方が解像感があるような気もするかなあ。

 

まとめ

 超広角ズームなんて、アラが多いのを味だと思って使うのが当たり前のものかと思い込んでいたけれど、全然そんなこともない。こんな端正に写るもんだとは。
 これはPENTAXトキナーの共同開発で、トキナーからもAT-X124PRO DXがニコンキヤノン用にも出ている。モデルチェンジしたAT-X124PRO DX IIも同じ光学系らしい。

 PENTAX用としては2005年発売のレンズだから、結構古い。SDMとか防滴もないのが弱点っちゃ弱点か。

 

 私は広角が苦手、あんまり使ったこともなければ使い方もよく知っていない、という前提で、勉強のつもりで買ったので、これだけよく写ってくれると使う気が進んでいい。ありがたい。
 ただでさえ慣れてない画角で、どう構図を作るか迷うのに加えて、さらにレンズのアラが出てダメなんてカットまで出たら、考えること多くなりすぎる。

 

 タムロン・シグマは、新品の値段で3万円台からあるから、DA12-24mmの半値くらい。かつ広角端が10mmスタートでさらに広い。
 ただし歪曲収差や周辺減光の補正はできず、ズームリングの向きが逆になったりとかもするかも。ネットでちょっと見た作例でいえば、DA12-24mmは値段分は格上の写りに見えたかなあ。