なんだか唐突に流行ったMastodon、イッチョカミしてみた。
とりあえずmstdn.jpにアカウントを作ってみたのだが、登録確認メールもなかなか届かないくらい重く、「あっこれは安易に流行に乗っかったせいでサーバーを殺してしまったか」と。
サーバーが個人運営だったせいで、遅かった、落ちた、全部データ飛んだ、復活した……とわたわたしちゃってる有様を、まあ、「昔のネットっぽい」といっちゃうのはわかる。
ただ私は、あまりMastodonの仕組みもよく把握せずに参加しちゃって、これは個人に多大な負担をかけてる状態だと気付いて、これは悪いことしちゃったな、と思った。
別にmstdn.jpやってる人が嫌がってるかどうかも知らないし、他の人も申し訳なく思うべきだなんて思ったりもしないのだけど。
今のネット人口って、個人で支えるの難しいよなぁ……。
ともあれ、Mastodonについてもう少しだけ検索して読んでみた感じ、本来想定しているのは「共通の興味関心などで人が集まる小規模なインスタンスがいくつも存在してる状態」かと思う。
実際オープンソースで、インスタンス建てようと思えば個人でもできるわけだし。
そうすると、mstdn.jpにみんなが大集結してる状態は、ちょっと違いそうだ。
インスタンスが、特にテーマも定めないものがひとつだけしかなかったら、使う上でTwitterと大して変わらなくなってしまう。ローカルタイムラインもただただ混沌が流れるだけになってるし。
これが、カメラファンインスタンス、鉄道ファンインスタンス、バイク乗りインスタンスとか複数立ってる状態であれば、ローカルタイムラインはそのテーマに沿って流れてくるから秩序が生まれると。
その状態が生まれてくれば、それはそれで楽しそうだなあ。
しかしながら、みんなmstdn.jpに大集結して混沌が巻き起こって、それによって「流行っててみんな来ててすごーいたーのしー!」になってる気はする。
合理的に「カメラ好きはこっちで」「撮影の話はこっちで」「機材の話はこっちで」「宗教戦争回避のためにミノルタインスタンスは独立したからミノルタンはこっちへ」と交通整理されてしまうと、なんか流行ってる感じしなくなるかも。
もう結構前だけど、mixiが流行ってしばらくしてから、ああいうSNSを個人で立ち上げられるOpenPNEが現れて。今もあるけど。
これ、登場直後はそれなりに注目されたと思うんだけど、その後はあんまり流行らなかった。システム自体もそうだし、作られた小規模SNSもあまり流行ったとは聞かない。
「オタク」と広くかつ適正ありそうなところに網を投げたFilnでさえ数年で消えた。Otabaがまだ存在して驚いてるけど、あまり動いてるようには見えん。
Filnは少し使っていたけれど、mixiじゃなくてFilnでやろう、と思える理由がなかったなあ。
mixiは顔まで知ってるような身内で使うとして、Filnで知らない人と繋がろうとするかというと、私は特にその気はなかった。他人に向けて何か発信しようと企てるなら、なにも狭いFilnじゃなくてblogや個人サイトでよかったし。
それでだんだん、最初の物珍しさの熱量が冷めていって、挽回されることもなく燃え尽きていった感じ。
Mastodonも、OpenPNEと同じようになっていっちゃうかもしれない。
これからテーマを絞った専門的インスタンスが立ち上げられる。それぞれに小規模なコミュニティができ、近い内容のインスタンス同士に連合が作られていく。
そしてそれなりに盛り上がるものの、すでにTwitterに仲間が集ってるユーザーは、別にこっちでやらんでもTwitterでええやん、と戻っていってしまう。
小規模コミュニティの常で、ごく一部の身内感が強くなりすぎて他人が入れなくなったりもする。
テーマごとに分ければ分けるほど構成員も減ってダイナミズムも小さくなり、あまり面白いことが起きなくなりそうにも思う。
やがてあらゆるインスタンスは輝きを失い、静かなビッグフリーズ状態に帰っていく。
悲観的に思えてしまったものの、ビッグフリーズに陥るのはなんだってそうだし、それが三ヶ月後か20年後かはわからん。
とりあえずしばらく様子を見て、どんなインスタンスが生えてくるかウォッチして、面白そうなら入ってみるとかしてみようかな。