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堺風の頭部

徘徊、カメラ、PC、その他。

Find Travelに画像を転載された時のこと

Bloggerでやってた前の前のblogで、Find Travelに画像を盗用されたことがあった。

それでこの度、WELQ問題を発端にして、Find Travelを含むDeNA系列の多くのサイトが前記事非公開になった。

jp.techcrunch.com

前々から、たまたま検索してFind Travelの記事が上の方に出てきやがるたびに、Twitterで不快感あらわに罵っていたくらいなので、このニュース見た時はそりゃ拍手喝采だった。

まあ、ここはblogなので、もうちょっと落ち着いて、あの時何があったのか思い出して記録しておこうと思う。

著作権って

まあ、あまり著作権をガチガチに守るのも実際問題として窮屈だろう、と言ってしまうと開き直りになってしまうが、私も一切他者の著作権を侵害したことがない、クリーンだ、とは言えないところはある。Twitterでネタに使うとかそういうのやるし。

あんまり自分がやられた被害ばかり声高に訴えても、お前が言うなになってしまう面もあるといえばある。

前からよく思うのだけど、聖書の「姦通の女」の話あるでしょ。姦通の罪で石打ちにされる女に石を投げようとしていたパリサイ人が、イエスに「あなたの中で罪のないものだけが、この女に石を投げなさい」といわれ、すごすご引き下がるやつ。

キリスト教的に正しい解釈は知らんけども、私には、そこで素直に引き下がるパリサイ人は正直で素直な人々だな、と思える。

(石を持つパリサイ人がまさにその女と姦通した本人だろう、という話じゃなくて、自分も人に言えない大小の罪を隠しているだろう、という意味だと捉えての解釈で、これがキリスト教的に正しいのかは知らない)

私もイエスに諭されてもなお石を投げるアホの類だろうか、とは自分でも思うのだが、思いながら石を投げる。

 

そもそも私のblogの写真なんて、当時も、今でも未だにそうだけど、別に巧くもないのだ。その場に行って撮影されたもの、以上の価値はなかろう。

だから、例えば個人が、「こないだここに行ってきた」と場所を示すために私の写真を使ったとか、そんなことだったら別に怒りもしないし、悪いとも思わない。

稀にまぐれ当たりで美しく撮れた写真があったとして、それをただ綺麗だからとTwitterのヘッダーにするとか、blogに使うとか、それぐらいも別によかろうと思う。

それくらいは、なんだろ、ネットに公表する以上は覚悟の上……といっても大げさ、ほんとにただ「別にええんちゃう?」と思うだけ、罪と呼ぶにも取るに足りない。

勝手に金を取って売るとか、「パクってやったおかげで多くの人に見られたんだから喜べ」とか言い出したとか、そこまでなら怒るけれど。

でもFind Travelには怒った

ただ、やっぱりFind Travelの盗用は、いくらなんでも悪質に過ぎるだろうと思った。

私がやられた当時のFind Travelは、まだDeNA傘下ではなかったのだけれど、それでも、組織が営利目的でやってるサイトなのは明らかだった。

やっぱり、個人がやるのとは話が違うと思う。

DeNA Paletteはユーザーが自由に記事を投稿できるキュレーションプラットフォームであり、DeNAは記事の責任を負わないとしながら、実際にはDeNAクラウドソーシングなどを用いて記事を発注していること。またその発注に際して、「コピペ(コピー&ペースト)」で他サイトのコンテンツをそのまま無断転載するのではなく、他サイトのコンテンツの語句を一部変えるような「リライト」や、責任追及回避のために「○○と言われています」といった伝聞形式の文章にするなど、ライターにマニュアルを用意して指示をしていたこと

http://jp.techcrunch.com/2016/12/01/welq-dena/ より

上記サイトのこの部分だけれども、この行為がまた、盗用された側としては実に腹立たしかった。

投稿サイトを装っているから、「規約を守らない投稿者が勝手にやった」という旨の言い訳は、私の抗義に対しても出してきた。

それはウソだろうと思わざるを得なかった。

 

「旅行好きの投稿者が、ちゃんとその場に行った上で記事を書いていたけど、たまたま写真を撮り漏らしていたから、引用元を明示した上で使わせてもらった」というような話だったら、それは本当に引用だから一向にかまわない。

しかし、掲載されている写真全てに、引用元としてリンクを貼ってある、つまり投稿者ということになっている書き手が一枚も自分の写真を使っていなかった。

また、本当に素人の個人が写真を盗用したのなら、引用元なんて言い訳めいたリンクを貼ったりしないことのほうが多いように思う。「引用元を示せば、引用になるから盗用ではないと強弁できる」という意図で、そうするよう指示したと邪推もしたくなる。

そして記事の内容がまたひどくて、「こういう施設がある」とか「営業時間は何時から何時」とか、ごくごく短い、検索すればわかる内容の文章が書いてあるだけで、現場に行ったからこそわかることとか、そこで書き手が感じたことが全くない。

どんな記事だったかをリンクで示したいところだけど、非公開になっちゃってるからそうもいかない。部屋から一歩も出ずに書いた記事、と、当時私の友人がそれを見て言った。

また、そんな内容を「旅行情報」と称するのだったら、引用したと称する写真の方が情報として主になってしまっている。それは引用とはいわない。だから私は盗用といってる。

 

同時期に、いわゆるソーシャルワークで、キュレーションメディアの記事をものすごい安い値段で書かせてる、という話は聞いていたし、まあそれだろうと思うしかなかった。

その時には、証拠がないから「状況的にそうとしか思えない」という話だったけど、今回、やっぱりそのとおりだったと明らかになったわけだ。

私がやられた当時のFind TravelはまだDeNA傘下ではなかったけど、そういう作り方をしているサイトを傘下に入れ、改めもせずそのまま続けていたわけだ。

 

また、私が盗用された写真の一部は、関西国際空港の無料施設である関空展望デッキにある、スカイミュージアムの写真だったの。

uruwashino.blogspot.jp

こんな簡単に行けるところにすら行きもしないほどの怠惰を露わにしておきながら、旅行情報の商売とは。

こんなとこくらい自分で行け。海外とか秘境とか行くのが難しいところなら、実際に行った人に相応の対価を払って記事書いてもらえ。と思いもするよ。

この絶望的に志の低い量産記事が、検索上位に出てくる状態が2015~16年あたりにあったんだから、十二分に迷惑な検索汚染だった。

 

また、盗用した写真を、自社サーバーにコピーをとらず、直リンクで表示させていた。

無駄にコピーを増やすよりも直リンクすべき、という考え方も、まあそれはそれで正しい面もあるのだけど。

しかし、盗用でアクセスを集めて商売しているサイトが直リンクなんかしたら、トラフィックまで押し付けられる。

私がやられた時点ではbloggerだったからまだしも、自分で借りているサーバーでそんなことされたら、トラフィックに対して料金の負担まで発生しうる。

営利サイトが個人にフリーライドする、というのはあまりにも酷いと思う。

 

営利目的の事業として、内容に誠意もなく、端金で人にやらせて数だけ揃え、検索汚染するようなことをやるために、あらかじめ抗議への言い逃れを用意して盗用し、トラフィックをフリーライドした、となれば、いくらなんでも悪質過ぎるように思う。

自分を棚に上げるために「罪のない著作権侵害もあるよ」と言い張るにしても、ここまで悪質な盗用を「罪がない」の範囲に入れるのは無理だ。

でもやっぱり罪なき者ではないので

しかしながら、Find Travelが公開停止になったというのも、WELQが炎上したことに伴って、だった。

WELQの場合、まず「人の生命に対して危険があるようなデマを広めている」というところから火が着いた。その原因に遡ると、ソーシャルワークで二束三文で書かせて数を並べていた杜撰さも掘り出された。

それで同じことやってるFind Travel他も、やっと問題視された。

しかし、私が盗用されたのも2年も前のことだし、その頃からずっと、Find Travelが盗用を繰り返してることは、被害者から声が上がっていた。

私なんかは下手な写真だけ10枚足らずやられただけだけど、もっとひどくやられてた人もいたようだったし。

でも残念ながら、旅行写真や記事の盗用くらいを訴えていたのは、犯人を焼け落ちるまで燃やすような火力にはならんかったのだなあ、という虚しさはある。

医療情報に手を出さず、旅行情報みたいなことだけやってりゃ、今でも燃えてなかったんじゃないか。というか、今でも盗用被害の声が多くある旅行情報サイトが他にもあるけど無傷だし。

「命に関わる」が問題だったのであって、「企業が個人から盗用する」というのは、球団持ってるような大企業の傘下でやってても、問題にならずにごまかせる程度のことなんだな、と。

なんかちょっと、虚しくもある。別に被害者が怒ってたことが届いたわけじゃないもんなあ。

 

もっと激しく追及してりゃよかったのだろうか。

しかし私もパリサイ人だからなあ。イエスが叩く材料探しにきたら、なんかしらは簡単に出てくるだろうし。ちょっとそこまで激しく石を投げるのは躊躇するところがあるといえばある。

ただ、罪が盗用窃用である場合、それが重罪として怒るか、微罪として気にしないか、それを決めるのは盗用されたその人で、横から出てきたイエスではないのだけど。

今回も、私が盗用された側だったから、これはどうしたって微罪とはいえない、この商売は悪質に過ぎる、と思ったわけだし。

だったらやっぱり、もっと石を投げるというか声をあげて、裁くべきところに声が届くようにすべきだったのか。

 

これから

まあなんだ、私の心をこれ以上乱さないためにも、このままFind Travelは復活せずに消えていってくれると嬉しいのが正直なところではある。

料理でいうCOOKPADみたいに、大勢の個人から旅行情報が持ち寄られているサイトができるとしたら、それは玉石混交だろうとなんだろうと、私もほっつき歩くのが好きな身として支持するし、見に行くだろうと思う。Find Travelはそのように謳っていた。

ただ、もしFind Travelが謳い文句通りのものに生まれ変わるとしても、その看板のままだったり、やるのがDeNA Paletteのままだったりすると、心情的に支持はしかねる。

復活しましたー、クリーンな運営になりましたー、人気も回復しましたー、なんてことになったら、イライラするだろうなあ……